2022年3月19日土曜日

 アメイジンググレイス

 このところ、車でCDを聞いているのです。娘に借りたもので、何枚かシリーズになっているものの一つです。

 最初は、鮫島有美子さんの『千の風になって』が入っているからという理由だったのですが、全曲聞いてみると、ある傾向が分かりまして、なんと言ったらいいのか、どうしようかという感じです。

 最初は『千の風になって』から聞き始めて、そのあとは『四季の歌』、『シューベルトの子守歌』、『涙そうそう』、『アメイジンググレイス』が12番目で最後です。それから1番目の『七里ガ浜』に行きます。これがダカーポさんの実にいい声で、いい歌だなと思っていると、「真白き富士の根、緑の江の島」って、どこかで聞いた歌だなと思ったのです。その歌詞をたどっていくと、これは、ここ七里ガ浜で12人の子供たちが亡くなって、それを悲しむ親の歌だと気が付いたのです。

 それから『大きな古時計』もおじいさんが亡くなった歌ですし、『赤いサラファン』は「若いときはすぐに過ぎてしまうよ」と諭す母親の歌のようです。そのあと『手のひらを太陽に』、『七つの子』、『船頭さん』は童謡ですが、『曼殊沙華』は意味も分からないし、陰気な曲だなあと思っただけでしたが、調べてみると、『「GONSHAN(ごんしゃん) GONSHAN 何処へゆく」が歌い出しの『曼珠沙華(ひがんばな)』は、北原白秋の詩集『思ひ出』に収録された詩に山田耕筰が作曲した日本の歌曲』だそうで、幼子を亡くした母がヒガンバナを摘みに来る悲しい歌のようです。それからまた『千の風になって』につながります。ここで『千の風になって』はお葬式ソングだと気が付きます。だからこのCDはお葬式ソングのCDだったんだと気が付いたわけです。

 考えてみれば、『手のひらを太陽に』、『七つの子』、『船頭さん』『四季の歌』、『シューベルトの子守歌』もどこか人生をうたっているような気がします。『涙そうそう』、『アメイジンググレイス』は死者を悼む歌です。この『アメイジンググレイス』が、外国の歌手かと思ってしまうほどの幸田浩子さんのソプラノで、非常に美しく歌い上げられているので、最初は気付かなかったのですが、メジャークライムで、お葬式のシーンで歌われているのを見て、確信してしまいました。

 このお葬式のシーンで歌われた歌は子供たち3人が歌う低音の歌で、こちらも胸にずしんと響く歌い方でした。歌い方でこんなにも違うんだと思ったものです。

 で、どうしたかというと、今もこのCDを毎日聞いています。よく考えたら、お葬式ソングって、鎮魂歌ですから、運転中の精神の安定にはいいんじゃないかと思ったのです。事故を起こさないように。