悪魔のささやき
夏風邪かインフルエンザか、とにかく得体のしれない咳にさいなまれていた夏の終わり、一寸信じられないようなニュースに遭遇しました。
『米大統領警護隊(シークレットサービス)は25日、イラン国営テレビがトランプ大統領の三男バロンさん(20)の暗殺を示唆する映像を放送したとして、』
『米メディアによると、映像にはバロンさん殺害をほのめかすタイトルが付けられ、ニューヨークのトランプタワーなど滞在先とされる複数の場所が示されていた。1000万ドル(約15億9000万円)の懸賞金にも言及している。』
「だから宗教っていやなのよ」とまたささやいてしまいました。
私には経験があるのです。
昔々、私がまだ世間知らずの嫁だったころ、夫の友人の女性に誘われて、つまりは夫の代わりに、近くの大学で開かれた講演会に出席したことがありました。
それが『悪魔の歌』というその頃話題となっていた本の翻訳者の講演会でした。
私は誘われて行った程度の興味で、宗教に全く関心はなかったので、多分そぞろに聞いていたのだと思いますが、何を話されていたのか全く断片も記憶に残っていません。最後に本を分けてくださるといった時も、そのお友達は買ったのですが、私はわが家にある膨大な本の山を見ているので、あれを何とかしなくてはと思うと、買えませんでした。
今は買っておけばよかった。ちょっと読んでみたかったという思いもありますが、若い私は家政に必死でした。
それからすぐのことです、『悪魔の詩訳者殺人事件』と呼ばれている殺人事件がその大学で起こったのは。悪魔の詩の作者が付け狙われているというのは前から有名でしたが、まさか翻訳者にもその手が及ぶとは思ってもみませんで、しかも興味はなかったとはいえ、話を聞いたばかりでした。確か、エレベーターの前で待ち伏せされたとか、その頃にも捜査は必死に行われていたようですが、いまだに未解決のようです。あれにも賞金がかかっていたのでしょうか。
そういえば、悪魔の歌の作者のほうはどうなったか、興味が湧いてきて調べてしまいました。「『悪魔の詩』(あくまのし、あくまのうた[注 1]原題:The Satanic Verses)は、イギリス系インド人作家サルマン・ラシュディの4作目の小説である。1988年9月に出版された本書は、イスラム教の預言者ムハンマドの生涯から着想を得ている。」「この本は広く批評家の称賛を受け、」「この本と神への冒涜と思われる内容が過激派の爆破、殺害、暴動の動機として引用され、検閲と宗教的動機による暴力についての議論を巻き起こした。1989年、ルーホッラー・ホメイニーがラシュディの死を要求したため、ラシュディ暗殺未遂が何度も起こり[4]、日本人翻訳者の五十嵐一を含む関係者が攻撃された。暗殺未遂は2022年8月、サルマン・ラシュディが刺される事件まで続いた。」
「ホメイニさんがかかわっていたのか」という感じ、宗教は嫌いです。