2026年7月3日金曜日

 ドラマはもう

 見なくなってしまいました。

 前にも書いたことがありますが、大好きだったんです、若いころは。どんなに忙しくっても一日一ドラマを見なければ眠れないほどでした。特に英国ドラマは歴史もあいまって重厚で、華やかで大好きでした。

 でもこの頃は、テレビも切ってしまいましたし、ユーチューブを見始めると、次から次へと新しいニュースや知ってる顔が出てくるので離れられなくなってしまいます。よって、ドラマに割く時間が無くなってしまうわけです。

 正義感に燃えて立花さんを応援してしまう事は、ドラマの勧善懲悪に同調するのと似ています。どうして世の中にはこんなに悪い人が多いんでしょう。しかもドラマじゃなくってリアルです。

 ある日、中国の解説をしていた番組で、報道1930だったようですが、『2024/5/11 -去年中国で4つのことをしない若者を“四不青年”と呼んでいた。即ち“恋愛しない”“結婚しない”“子供を産まない”“家を買わない”という若者が増えている ..』という内容を見たとき、いろいろな思いが沸き起こってきました。

 つまり、子孫を残さないという選択です。人生に対する絶望と否定です。

 私にも少しは理解できるのです。私は、程度はあるものの対人恐怖症ですから、人に対して何かをしてしまったらどうしようという恐怖が、いつもどこかにあるんです。そういう人、ひそかに多いですよね。バカまじめで人生を謳歌するなんてできないんです。

 前に書いたことがあると思いますが、この時、あるイタリア映画が思い出されたのです。『道』と『木靴の木』です。

 『木靴の木』は貧しい小作人の一家の物語でした。幼い息子が「木靴が壊れた」と言います。お父さんは「心配するな」と言います。ある夜、お父さんは暗闇の中、川辺の木を切って、靴を作ってくれました。でもその川辺は地主さんの土地で、気づいて怒った地主さんは一家を小作人小屋から追い出して解雇してしまいます。地主さんの権力には誰も逆らえない。一家は見送りもなく、静かに出て行くしかなかったのです。

 『道』は少し障害のある娘の話です。大道芸人に買われた娘はそれなりに楽しく働いていたのでしょう。ところがあるハプニングがあって、人を殺してしまった男は、知ってしまった娘が煩わしくなって『道』に置き去りにしてしまうのです。時が過ぎて、劇団を率いて戻ってきた男は、土地の人に聞くのです。土地の人は彼女のことをよく覚えていて、いくら誘ってもその『道』を離れようとしなかった。最後はそのまま死んでしまったということでした。その男が泣いたなんてことはどうでもいい、私は『もっといい男が誘ってくれていたのになんでついていかなかったのか』と歯噛みしたものでした。そこで彼女の障害のことが思い浮かんだのです。彼女は動けなかったのです。

 そうすると水上勉氏の『離れごぜおりん』が思い出されました。これも前回書いたパターンと同じです。手引き人を失っためくらのおりんは海の見える、または潮風を感じる松林の中に衣類だけが残されていたそうです。

 人は人に対してもっと優しく接しないといけないと自戒します。プーチンさん、習近平さん、もう引き返せないのでしょうが、人を思いやる政治家になってほしいと思います。ユーチューブを見ているみんながドラマの主人公のようにあなた方を見ていますよ。