2020年4月17日金曜日

つながりたいのかな

 コロナで身の回りがせわしなく、忙しくなってくると、ブログのネタもなかなかキャッチできません。結果、書くことは短いエピソードになってしまいます。
 コロナ注意報にもかかわらず、二日に一遍くらいス-パーに水を貰いに行くのですが、そこである出来事に遭遇しました。
 前に汲んでいる人がいたので、後ろに並びましたら、向こう側にも並んだ人がいました。いっぱい買い物をしたらしく、カートは箱で山になっていました。
 幸い、私側の前の人が終わったので、そのまま、そこで汲み始めましたら、山盛りのカートの人が、私の隣に近づいてきて、耳のそばで言ったのです。
 「おばさん、私より、先だっけ。」
 私はびっくりしましたが、確信があったので、「そうよ」と言いました。
 やがて、隣も空いて、その人も汲み始めましたが、その人は一本だけ汲んで、その帰り際に、「年寄りは遠慮がないから」と聞こえよがしに言っていきました。
 『なんだろうね』と思いましたが、こういうことって、後々まで気になるのですよね。
 最初に思ったことは、『なんて礼儀知らずな』でしたが、だんだん、『あの人はこんな嫌味なことを言いながらでも人とつながりたいのかな』と思い始めました。『誰にも相手にされないのかな』、『私なんて、できるだけ人と関わらないようにしているのに』。
 二日ほどして、それでもなお心に残っていて、『そういえば』とまた考え始めました。『あの時、彼女は一本しか汲なかった。確かに彼女は後から来たのだけれど、もしかしたら、彼女はたくさんのボトルを持ってきていて、ある本数を汲んで、後ろに並びなおしたのかもしれない。ボトルは見えなかったけれども、あのたくさんの段ボール箱にそれが入っていたのかもしれない』と思えてきました。『ちょっとどこかに行っていたのかもしれない』
 彼女を悪者にせずに、これで私も納得しました。
 でも、黙っていればいいだけなのに、きっと損な役回りをしているのだろうなと思ってしまいました。