2022年5月27日金曜日

 英国ミステリー噂話 シェトランド ジミー・ペレス警部役のダグラス・ヘンシュオール

 また放送が始まりました。これで何度目でしょう。

 毎回、見るのですが、そのたびに暗いなあと思って、ウキペディアを調べるまで行きませんでしたが、今回、他に見るものもなかったので、調べてしまいました。

 まず、位置、スコットランドの右上、ちょっと離れて、ノルウェーとの間です。ウキペディアで見てみると、歴史的にノルウェーのものであった時もあったようです。こんな北の方の島々に、どうしてみんな住んでいるんだろうと、便利な関東地方に住んでいる人間は思ってしまいますが、北海油田も採掘され、漁業もあり、さらには気候がいいみたいです。

 『シェトランド諸島は、寒い期間は長いが、あまり厳しくはならない冬、短くて冷涼な夏が特徴の海洋性亜寒帯気候である。ケッペンの気候区分では西岸海洋性気候に属し、夏は涼しく冬も緯度の割に寒くない。 周囲の海からの影響で、3月の最高気温は5℃、7月8月の最高気温は14℃と、気候は一年中穏やかである。気温が21℃を上回ることはまれである。』オーロラも見られると書いてありましたし、歴史も古そうですから、観光資源に事欠かず、観光客も多いのではないでしょうか。

 で、一番気になっていたのが、原作者のアン・クリーヴスです。この方、確か、『ヴェラ』の原作者で前にも調べて書いたことがありました。ちなみに、『シェトランド』のシーズン1とシーズン2が原作から作られた脚本のようです。

  で、今回はシェトランド署のジミー・ペレス警部を演じるダグラス・ヘンシュオールを調べてみました。生まれはスコットランドのグラスゴーだそうで、アン・クリーヴスさんよりシェトランドに近く、だから、方言も上手なのだろうと思いました。お母さんは看護師、お父さんはセールスマンだそうです。英文のウキペディアの方がさすがに詳しく書いてあります。高校時代に演劇に興味を持ったらしく、卒業後、ロンドンに出て、マウントヴュー演劇アカデミーというところに入り、のちグラスゴーの7:84劇団に入ったようです。さらに、ロンドンに戻り、演劇に磨きをかけ、パートナーのクロアチア人の作家のティーナさんとラスベガスで2010年に結婚します。

 こうして、2013年『シェトランド』のシーズン1が始まるのですが、それまでにもたくさんの作品に出ていて、この時が49歳ころでしょうか。それから、シーズン7くらいまで行くそうです。途中、この役でスコットランドの主演男優賞を獲得しています。

 最近、ギャオで『グラスゴーの殺人鬼』という作品が出ていて、視ようと思ったのですが、パスしてしまいました。スコットランドの俳優という風に書かれているので、どうしても暗く荒涼とした北のイメージがあって、いまいち乗り気になれない気がします。景色はいいのですが。

2022年5月19日木曜日

 ミニマリスト、春の野山

 ロシアの成金、オリガルヒは、豪華ヨットだけじゃなくって、ニューヨークの高級マンションをたくさん持っていたんだそうですか。ロンドンの高級住宅街にも持ち家がたくさんあるって出ていました。制裁を受けて、今はドバイやイスラエル、トルコのようです。

 お金があれば、いくらでも買えますが、彼らはそれらを心ひそかに自慢しているだけです。だって妬まれますから。ロシアの庶民が非難しないのがおかしいと他の国の貧乏人は思っています。でも、これって、どこの国についても言えます。中国だって、地方と都市の格差、韓国だって、政治家やお金持ちは東京にマンションを持っています。日本人だって、バブルの時、トランプタワーを買ったのは日本人です。でも、自慢しないから、ニュースにならないと誰も知らない。羨ましいですが、ちょっと孤独ですね。

 でもです。貧乏人は、ちょっとした節約の工夫を誰はばかることなく自慢できるんです。むしろみんなに広めたい。自分のため、みんなのために節約本を書いている人は多いです。

 かくいう私も節約自慢をしたいのですが、なかなか。洋服のリフォームぐらいです。いくらリフォームしても、着るのは一日一着、体は一つです。

 でも、この春は、中井将善氏の『山菜のとり方と料理の仕方』を読んだおかげで、俄然『春の野山』が気になり出しました。

 私は、山の近くで生まれ育ったので、子供のころは野山しか遊び場がありませんでした。山遊びと言えば、蕨とり、ぜんまいつみ、秋はキノコ採り。野遊びと言えば、親たちの田んぼ仕事の傍らで、ドジョウ掬い、ザリガニとり、タニシとり、セリ摘み。みんな食料に関係していました。学校の帰りには、友達とスイバをかじって、「これはもう食べない」と思ったりしました。友達も、食べられる野草を知っていたのです。まだそういう時代でした。

  以前、『超自然農法』の項目で、我が家の空き地庭の収穫をお披露目しましたが、春は、もっと柔らかくて、たくさん芽が出ます。

 例えば、ミョウガは花の部分ではなくて芽の部分、柿の木の新芽、今まで、クチナシは花のにおいを嗅ぎたいだけのために手入れしていましたが、新芽も食べられるみたいで、ちょっと茹でて食べてみましたが、美味しいと思いました。だってあんなに虫が食べに来るのですから。

 中井将善氏の『山菜のとり方と料理の仕方』からは、いくつか試してみました。『ヤブカンゾウ』、10センチ以下なら美味しいです。それ以上は固くて食べられません。『クズの蔓の先』、これも10センチ以下で、太いほうが柔らかいです。『ツユクサ』ほんの先っぽを摘んで茹でてみましたが、おいしいです。

 『白つめ草』は、もう花盛りで固くなってしまってダメでした。『たんぽぽ』や『すみれ』も試したいと思いますが、草取りをしている間に、もう春は過ぎてしまいました。

 初夏になって、桑も、枇杷もイチジクもブドウもプルーンも実がついています。イチゴももうすぐ赤くなります。みんな栄養不足で小さな実ですが、楽しみに待っています。

2022年5月13日金曜日

 本、神谷美恵子著作集第3巻、『こころの旅』みすず書房、1989年第10刷

 ついに読みました。母親として知らなければならないことがたくさん書いてありましたが、当時読んでも、当時の私には受容する余力がなかったでしょう。無我夢中の時代でしたから。

 でも、中盤からは今の私にも思い当たることが多くて、割とスムーズに読めました。と言っても、たくさんの参考文献を示した学術書ですよね。

 例えば、『思春期の自意識』、今でもそうですが、自分の言ったことしたことが頭の中で何度もこだましている思いをしましたが、みんなそうなんだそうです。『アイデンティティの問題』、自分の生き方や役割は何なのか、若いうちに確立しなければ、無為に生きてしまう。私は若いころ、親に言われた通りに生きてきて、自分では考えもしなかったような気がします。何にも自学しなかったのです。

 『人生の旅路半ばで』、これはダンテの『神曲』の最初の行だそうです。不勉強な私は読んだことがありません。ダンテは若いころ、政治運動に没頭して、30代後半に故郷から追放され、イタリア各地を放浪し、困窮の日々を過ごし、41歳ころから56歳でマラリアで死ぬまでの間にこの『神曲』を書いたのだそうです。人生の旅、こころの旅は思い通りには行かないと示してくれています。

 そしてお医者さんとしての、病や死との向き合い方、その中でも人生は『宇宙的時間の一部』という言葉に何か救われるものを感じました。私の自意識の塊の対人恐怖症なんて、無に等しいのです。

 本も断捨離の対象にしているのですが、この本は座右においておこうと思いました。時々開いて、判断を考える助けになってほしいのです。この本を買うきっかけを作ってくださった、皇太后陛下に感謝です。

 最後に、神谷美恵子氏のウキペディアから、その生き方を読んでみると、優秀な家庭の中で、学ぶ多くの機会を得ながら、まさに『アイデンティティー』を確立し続けた一生が見て取れます。この『こころの旅』は彼女の一生だったんだなあと思いました。

2022年5月5日木曜日

 英国ミステリー噂話  私立探偵ジャクソン・ブロディ

 この頃、あまり魅力を感じる英国ミステリーをgyaoでやらないのです。野球が始まったからでしょうか。他に興味を引くニュースがありすぎるのでしょうか。それで、この頃は、日本のミステリーばかり見ていますが、結構面白いです。

 でも、この項目を書くためには当てはまらないので、前に見たジャクソン・ブロディを思い出したのです。

 これは間違いなく英国ミステリーだそうです。で、何が魅力で見始めたかというと、あの『ハリー・ポッター』のマルフォイ役を演じたジェイソン・アイザックという俳優さんが、タフで心優しい、元刑事の私立探偵を演じていると書いてあったからです。

 『ハリー・ポッター』は大好きで全巻見ましたし、全巻英語で、時間はかかりましたが読みました。その中のマルフォイは小柄で、金髪で、色白で、悪役ではありましたが、実にきれいな子役さんでした。

 まさかこんなおじさんになっているとは、本当に同じ人なのかと思ってしまいます。

 でも、俳優として、彼には努力のあとが確かにあります。きっと時間のある時は毎日ジムに行って、体を鍛えたのだろうと思いますが、あのきゃしゃだったマルフォイが、筋肉隆々として、まるで『ポルダーク』のエイデン・ターナーのようになっていました。劇中でも、走っていて、走ることをトレーニングにしているようでした。

 英語の題名はCase Historiesというようです。一話二時間ほどの長編ですが、いろんな人物たちといろんな事件、飽きさせずに物語は進行していきます。それでもやっぱり最初は見る方も演じる方も、制作側もこなれていない感はあります。制作13年のメジャークライムのそれぞれがそれぞれの特徴を出した役作りには至っていないという事でしょう。

 私立探偵という設定ですから、科学捜査もあまりできず、その分、勘や推理が大きなウェイトを占めてきます。そして、警察でない分、自由裁量という手も使えて、主人公の優しさや度量が発揮できる、それがこのミステリーの大きな魅力になっているようです。

 最後に、ジェイソンはいかつい顔ですが、青い目でした。マルフォイもそうだったかなと記憶を探してしまいました。

で、後で知りましたが、この役者さん、同じマルフォイ役でもお父さんのルシウス役だったそうです。私は、息子のドラコ役と勘違いしていたわけです。