2022年5月19日木曜日

 ミニマリスト、春の野山

 ロシアの成金、オリガルヒは、豪華ヨットだけじゃなくって、ニューヨークの高級マンションをたくさん持っていたんだそうですか。ロンドンの高級住宅街にも持ち家がたくさんあるって出ていました。制裁を受けて、今はドバイやイスラエル、トルコのようです。

 お金があれば、いくらでも買えますが、彼らはそれらを心ひそかに自慢しているだけです。だって妬まれますから。ロシアの庶民が非難しないのがおかしいと他の国の貧乏人は思っています。でも、これって、どこの国についても言えます。中国だって、地方と都市の格差、韓国だって、政治家やお金持ちは東京にマンションを持っています。日本人だって、バブルの時、トランプタワーを買ったのは日本人です。でも、自慢しないから、ニュースにならないと誰も知らない。羨ましいですが、ちょっと孤独ですね。

 でもです。貧乏人は、ちょっとした節約の工夫を誰はばかることなく自慢できるんです。むしろみんなに広めたい。自分のため、みんなのために節約本を書いている人は多いです。

 かくいう私も節約自慢をしたいのですが、なかなか。洋服のリフォームぐらいです。いくらリフォームしても、着るのは一日一着、体は一つです。

 でも、この春は、中井将善氏の『山菜のとり方と料理の仕方』を読んだおかげで、俄然『春の野山』が気になり出しました。

 私は、山の近くで生まれ育ったので、子供のころは野山しか遊び場がありませんでした。山遊びと言えば、蕨とり、ぜんまいつみ、秋はキノコ採り。野遊びと言えば、親たちの田んぼ仕事の傍らで、ドジョウ掬い、ザリガニとり、タニシとり、セリ摘み。みんな食料に関係していました。学校の帰りには、友達とスイバをかじって、「これはもう食べない」と思ったりしました。友達も、食べられる野草を知っていたのです。まだそういう時代でした。

  以前、『超自然農法』の項目で、我が家の空き地庭の収穫をお披露目しましたが、春は、もっと柔らかくて、たくさん芽が出ます。

 例えば、ミョウガは花の部分ではなくて芽の部分、柿の木の新芽、今まで、クチナシは花のにおいを嗅ぎたいだけのために手入れしていましたが、新芽も食べられるみたいで、ちょっと茹でて食べてみましたが、美味しいと思いました。だってあんなに虫が食べに来るのですから。

 中井将善氏の『山菜のとり方と料理の仕方』からは、いくつか試してみました。『ヤブカンゾウ』、10センチ以下なら美味しいです。それ以上は固くて食べられません。『クズの蔓の先』、これも10センチ以下で、太いほうが柔らかいです。『ツユクサ』ほんの先っぽを摘んで茹でてみましたが、おいしいです。

 『白つめ草』は、もう花盛りで固くなってしまってダメでした。『たんぽぽ』や『すみれ』も試したいと思いますが、草取りをしている間に、もう春は過ぎてしまいました。

 初夏になって、桑も、枇杷もイチジクもブドウもプルーンも実がついています。イチゴももうすぐ赤くなります。みんな栄養不足で小さな実ですが、楽しみに待っています。