この頃、『煽り運転』とか、『政治家の不穏当な行動』とか、『子供の自殺』とか、『暴力』とか、まるでサスペンスドラマのような事件が報道されるようになって、ニュースを見るのも嫌になり、チャンネルを回してしまいます。
俳優の武田鉄矢さんが27日に放送されたフジテレビ系金曜プレミアム『坂上忍と大激論! ニッポンの危機 もう他人事ではない! あなたの生活を崩壊させる!? 教育危機』(後7:00)に出演されて、立派な講演をされていたのをちょっとだけ拝見させていただきました。夫の見ていたテレビに、足を止めさせられたといった感じです。
武田さんは確か教育学を先行したのだと思いますが、まさに尾木ママのような講演でした。内容は、意訳ですが、『子供は教師の心を見て育つ』ということで、アル中の先生の話をして笑いを取りながらお話しされていました。多分、先生役をした経験から、他でもこういった講演を頼まれるのでしょうね。確か、武田さんが有名になってから、武田さんのお母さんも講演を頼まれてしていたと聞いたことがあります。
で、私はというと、実はあの有名なドラマはほとんど見たことがないのです。私が知っているのはあの、最初に有名になった『母に捧げるバラード』です。何か私も笑いながらもたくさんのことを武田さんのお母さんに教えてもらったという感じでした。今回、ちょっと歌詞を調べてみましたが、最後のところに一番感動した詩がありました。
『死ぬ気で働いてみろ、テツヤ。働いて、働いて、働きぬいて、遊びたいとか、休みたいとか、そんなこと、おまえ、いっぺんでも思うてみろ、そんなときゃ、テツヤ、死ね。それが、それが人間ぞ。それが男ぞ。お前も故郷を捨てて、花の都に行く限りは、輝く日本の星となって帰って来い。行って来い、どこへでも。』
この歳になるとわかりますが、確かに『人のために働き続ける』、それが人間なんです。中島みゆきさんの『地上の星』を思い出しました。
でも、ここには、『いつかはお前も世の中の傘になれよと教えてくれたあなたの真実』というニュアンスは含まれていません。これも感動したフレーズでした。あれは森進一さんの歌った川内康範さんの『おふくろさん』の詩でしたね。で、これも調べてみました。一部ですが、
『雨の降る日は傘になり、お前もいつかは世の中の傘になれよと教えてくれた、ーーーーー
花の命は短いが花の心のいさぎよさ、強く生きよと教えてくれたーーーー
雪が降る日はぬくもりを、お前もいつかは世の中に愛をともせと教えてくれたーーーー』
川内さんは確か小説も書いていたと記憶しています。みんなお母さんの教えの通りに生きてきたように思います。
先日、衆議院選挙の後に、お隣のおじさまとおしゃべりをしましたが、「世の中、みんな、自分中心になっている、政治家も経営者も」と嘆かれていました。特に鉄鋼や自動車の不正がニュースになっていたので、「自分は電力関係の仕事だったから、社会的責任というのを徹底して教えられた」と。
そこまで、大きなことは思いませんが、せめても、世の中の傘になれるように、愛を持って人に接していきたいと思わせてくれる、詩の数々でした。