2022年9月21日水曜日

 百万本のバラ

 『日本語でも歌われる「百万本のバラ」などのヒット曲で知られるロシアの国民的女性歌手アーラ・プガチョワさん(73)は18日、ウクライナ侵攻を批判した夫(人気テレビ司会者のマクシム・ガルキンさん)がロシア政府からスパイを意味する「外国のエージェント(代理人)」に指定されたため「夫への連帯として、私も指定してほしい」と訴える声明を発表し、侵攻を批判した。』

というネット記事を見て、「え、百万本のバラって、加藤登紀子さんの歌ではなかったの」と思ったのは、無知な私だけだったでしょうか。

 そこで、無知な私はまたウキペディアを開いて、勉強させていただきました。

『「百万本のバラ」の原曲は、1981年にラトビアの放送局「ミクロフォンス (Mikrofons)」が主催する歌謡コンテスト「ミクロフォナ・アプタウヤ(ラトビア語版、英語版、ロシア語版) 」に出場した『Dāvāja Māriņa(マーラは与えた)[1]』というラトビア語の歌謡曲である[2]。作曲はライモンズ・パウルス(ラトビア語版、英語版、ロシア語版)、作詞はレオンス・ブリアディス(ラトビア語版、英語版、ルーマニア語版) [3] による[4]。このコンテストにおいて、アイヤ・ククレ(ラトビア語版、英語版、ロシア語版)と、終盤の少女のパートを担当するリーガ・クレイツベルガ (Līga Kreicberga)(当時9歳)の2人によって歌唱された『Dāvāja Māriņa』は、優勝した[5]。

歌詞の内容は、後述のロシア語版やその内容を踏襲した日本語版とはまったく異なり、大国にその運命を翻弄されてきたラトビアの苦難を暗示するものだった[4]。』

 つまり、ロシアの国民的歌手と言われたアーラ・プガチョワさんが歌ったのは、加藤さんと同じ恋の歌。では同じ曲で、最初の歌はどんな歌だったのでしょう。

『ラトビア語版原曲に基づく訳詞

小田陽子 - ラトビア文学者の黒澤歩と小田陽子による共訳。タイトルは「マーラが与えた人生」(2006年 、アルバム「ROMANCER」に収録)』。脚注には『「マーラ」はラトビアの神話に登場する女神で、ラトビア神話の神々のなかで最高位にある神のひとりである』という記載もありました。

 動画では、小田陽子さんが歌っているみごとな訳詞の歌と、アイヤ・ククレと、リーガ・クレイツベルガの悲しげな、ソフトな歌の両方を聞きました。優勝しただけのことはあると思わせられます。歌詞の意味はわからないのに、また聞きたいと思いましたから。

 詩はウキペディアには載っていないので、別に探しました。訳詞をして、さらにその背景を書いている方がいました。

『マーラが与えた人生

 訳 楓

幼い頃のこと 悲しみが襲うと

私は母の胸で 抱きしめてもらう

母はやさしく笑みを浮かべ 私の耳元で囁く

マーラは与えた 娘に命を

与えて、与えて、与えてくれた

マーラは忘れた 娘に幸を

忘れて、忘れて、忘れさられたままに


時が過ぎて母は この世にもういない

いまは一人きり 一人で生きていく

寂しさに襲われると 母の囁きをつぶやく

マーラは与えた 娘に命を

与えて、与えて、与えてくれた

マーラは忘れた 娘に幸を

忘れて、忘れて、忘れさられたままに


忘却の彼方に 置き去りにしたものが

突然よみがえり 私は身がすくむ  

私の娘が笑みを浮かべ あの囁きを口ずさむ

マーラは与えた 娘に命を

与えて、与えて、与えてくれた

マーラは忘れた 娘に幸を

忘れて、忘れて、忘れさられたままに



ラトビアは、1918年11月に独立を宣言したものの1920年まで内戦状態が続き、

1940年には独ソ密約により旧ソ連の領土となりました。

そして、1941年から1945年までナチス・ドイツの占領を経て、再びソ連領となりました。

その間、1940年から1949年にかけて約8万にも及ぶラトビア人がシベリアに流刑され、また多くの国民が難民として国外に亡命しました。

この結果、1939年にはおよそ73%いたラトビア民族は、1989年には52%にまで減少しました。

この詩は大国の犠牲となった悲しみの象徴です。

「わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったのですか。」

エストニアでは、ナチの占領期間に1万というユダヤ人が殺され、ラトビアでは約8万5千のユダヤ人が殺されています。

バルトの神話、女神マーラは、ユダヤ人には生も幸も授けず、迫害と死を与えた・・・

1982年

「マーラが与えた人生」は、

ロシアのアラ・ブガチョワの持ち歌「百万本のバラ」にかわりました。

放浪の画家ピロスマニが女優マルガリータのホテルの前を花で埋め尽くしたという伝説をもとに詩を創作しました。

原曲の詩のまま、ロシアで訳すわけにはいかなかったのですね・・・

原曲の詩で、改めてこの曲を聴くと、涙が出るわけが納得です。

薔薇 アンネ・フランク  ホロコーストのあとで 「マーラが与えた人生」より』

2022年9月17日土曜日

 ドラマの話、『ひとつ屋根の下』

 これは、およそ30年程前のドラマです。

 あの頃、40代の私は、生きるのに必死で、ほとんど見たことはありませんでしたが、やっているのは知っていました。主演の江口洋介さんのいるシーンがまだ頭の中にありますが、ほかにだれが出ていたかは知りませんでした。

 ウキペディアには

『この年(1993)最もヒットしたドラマで、フジテレビの連続ドラマ史上最高の視聴率を記録。主人公のセリフ「そこに愛はあるのかい?」は流行語ともなった。』『第11話で記録した視聴率37.8%は1990年代の全民放ドラマの最高視聴率であり、2020年現在のフジテレビドラマの歴代最高記録でもある。』と書いてありました。

 今回、ギャオの放送で見て、のちに有名になっていく俳優さんたちがずらりでした。

 主演の江口洋介さんはどこか渥美清さんを思わせる演技、福山雅治さんは林隆三さんぽい役どころでもそこまでニヒルでもなく、酒井法子さんはあくまでも清純で、いしだ壱成さんは才能を感じさせる演技で、大路恵美さんものちの活躍をうかがわせる演技で、そして、あの山本耕史さんはこんなにかわいい子役だったんだと目を見張らせる存在、安達祐実さんもしかり。

 山本圭さんが重要な役どころで出ていましたが、ウキペディアには『(脚本の)野島伸司や番組プロデュースの大多亮が山本圭の出世作「若者たち」を見たことがきっかけで制作した。』と書いてありました。でもこれだけ、前途有望な俳優さんたちを見極めて使えるという事は、見る目があったんですね。高視聴率もうなずけました。

 主題歌の『サボテンの花』素敵でした。財津和夫さんって、有名で、お名前だけは知っていたのですが、どんな曲を作ったのか知らなかった。今回初めて聴けました。

 パート2もあるそうなので、ギャオさん期待しています。

2022年9月15日木曜日

 夏休みを取りました

 この2022年の夏は本当に過酷でした。関東地方のこのあたりで、気温が37度以上になるなんて、記憶している限り聞いたことがありません。体温以上です。自治体は熱中症に気を付けてと言いますが、電力が逼迫しているから節電も呼び掛けています。庶民は、電気代が高騰しているので、節電せざるを得ません。みんな、ふらふらしながら運転していまして、事故もよく目にしました。

 こんな過酷な夏に、ウクライナに侵攻したロシアは、ミサイルで学校や病院、発電所やインフラストラクチャーを攻撃し、ウクライナの人々が生活できないようにしています。いったい何がしたいのでしょう。ウクライナ人の殲滅でしょうか。

 『シベリアで火事』のニュースもありました。これは毎年、シベリアの凍土が溶けて泥炭が発火するのだそうです。例年ならロシアの軍隊が出動して消火に当たるそうですが、今年はウクライナに侵攻していて、出動できないのだそうです。更には『モスクワ南東約200キロにあるリャザニ市を中心とするリャザニ州は(8月)22日、広がり続ける森林火災を受けて非常事態を宣言した。煙はモスクワにも到達』

 夏の森林火災はアメリカ、カリフォルニア州でも起きました。『オレゴン州との州境のシスキュー郡で発生した森林火災「マッキニー火災」や他の2つの火災を受け、同郡に対し非常事態を宣言』

 『ポルトガルやフランス、クロアチアなど欧州南西部では現在、気温40度を超えるなど猛烈な熱波に見舞われており、各地で森林火災が発生している。』他に、スペインやトルコのニュースもありました。

 確かにグレタさんの言うとおり、未来に残るいい空気は少なくなるでしょう。そう言えば、先日チリの氷河が崩れ落ちる動画が投稿されていました。

 9月に入って学校も始まり、気温も下がってやっとほっとできると思ったら、コロナ感染第7波が私の周りにも押し寄せてきました。私も明日で、自己隔離7日間を終える見込みで、熱は平熱に戻りましたが、咳とそれに伴う頭痛はまだ抜けません。私は例によってお医者に行きませんで、自己診断ですが、周りに陽性者がいたので間違いありません。私のような申告しない陽性者はまだもっといると思います。とすると、毎日発表される新規感染者数は信用できませんね。

 でも、この七日間、全く退屈することなく、好きな時に起きてドラマを見、ウクライナの占領地奪還のニュースをむさぼり、眠くなったら寝るという久しぶりの自由気ままを味わえて、たまには病気もいいものです。特に、ウクライナの人々が解放されて、ロシア兵が武器を捨てて逃走したというニュースを見ると、ロシア兵たちも自由に故郷に帰ってほしいと、みんなが自由になることが我がことのように嬉しかったです。