ドラマの話、執事 西園寺の名推理
・原作はなし。
・パーフェクトすぎる執事による最高のミステリー・エンターテインメント。
・出演者は上川隆也さん、八千草薫さん他。
執事 西園寺の名推理(2018年、テレビ東京)テレビ東京系「金曜8時のドラマ」枠で放送されたテレビドラマシリーズ。
『執事とは―
ハウスキーピング、食事やお茶の給仕、新聞のアイロンかけから、テニスのお相手はもちろん、使用人の監督、財産の管理まで、お屋敷におけるすべてを仕切ります。それも、極めてスマートに…。ご主人様にどうしたら喜んでいただけるか常に気を配り、フル・オーダーメイドで、あらゆることをこなす、“究極の秘書”です。』
『主人公・西園寺一は、「パーフェクトな執事」と言われる男。
計り知れない能力と、完璧な心配りで、主人のいかなる望みにも応える“名匠”であり、絶対的な忠誠を貫く、現代の“騎士”です。そんな西園寺が仕えるのは、アフタヌーン・ティーがよく似合う、優雅で上品な“奥様”。
好奇心旺盛で少しだけ天然キャラ、「守ってあげたい」オーラいっぱいの貴婦人。
西園寺は、当家の主人が亡くなる前からここに仕えており、奥様と深くて厚い信頼関係で結びついています。
奥様の為なら、文字通りたとえ火の中、水の中、すべてを賭して尽くします。』
『そんな二人が、殺人事件に出くわします。
事件に疑問を感じた奥様の意思を汲んで、西園寺は独自の捜査を始めます。
もちろんいくら有能な執事とはいえ、事件捜査には素人のはず…ところが、西園寺に不可能はありません。その知識と能力で、鮮やかに事件の謎を解き明かしてしまうのです。
パーフェクトすぎる執事による最高のミステリー・エンターテインメントをお楽しみ下さい。』
とネットで調べた説明文にはありました。
伊集院百合子役、これが八千草薫さんの遺作なのではないかと思っていましたが、『やすらぎの刻〜道(2019年 - 2020年、テレビ朝日) - 九条摂子役』が遺作だそうです。
で、なぜこんなに現実味のない、嘘っぽい作品が好きかというと、主演の上川隆也さんが名優であることは間違いなく、嘘を嘘と感じさせない演技力があるからです。そして、八千草薫さんは亡夫の憧れの女優さんで、亡くなるまで、堅実な演技を見せてくれていました。
それと、この『献身』というテーマに、この歳になって気づくところがあったのです。
まあ、伊集院家が大金持ちで、生活に困らないから、亡くなった旦那さまがあちこちで人助けをして、さらに、奥さまである百合子さまが老後の生きがいのように人助けをしている。それは人生はそうでもしていなければ、時間を持て余してしまうだろうし、生きがいを感じられないだろうと思うのですが、この優秀な執事はどうして、こんなにも献身的に奥さまに仕えていられるのだろうと思ってしまうからです。ゲスな私等は、「奥さまの遺産は当然執事たちの元に入るだろう」などと思ってしまいがちですが。
『私は奥さまの執事ですから』という歯の浮くようなセリフをいうのは、決して下心があるからではなく、本心なのだと気が付くと、なんとなくわかってくるものがあります。つまり、この献身も西園寺一の生きがいなのだと。奥さまの信頼にこたえる献身以外に、彼の才能をかけるような生きがいがないのです。
百合子さま亡き後、西園寺はどうしているだろうかと気になってしまいます。