2018年8月31日金曜日

手作りハウスのキッド

 例年にない暑さに、我が家の断熱の方法をいろいろ考えてしまいました。何せ、例年は年に一、二度しか使わない我が家の冷房機が、フル活動しているのです。
 考えるに、西に45度傾いているので、西日が当たります。そうすると、夜、外気温が下がっても、家の中は暑いままです。反対に午前中は外気温より2,3度低いのです。
 ここ数年は、農業用の黒い日よけをカーテン状にして下げていて、それで夜、結構涼しいなと思っていたのです。
 ところが今年は、全く効き目がありません。天井の熱気が抜けないせいだと思いますが、それはちょっと私の手には負えません。
 数年前屋根のペンキ塗りをしたことがありまして、その時はいつもより涼しいと感じたこともありましたが、この暑さに今は屋根はできません。
 それで、あの時のペンキがまだ残っていたことを思い出しました。築40年で、暑さ対策の掃き出しのガラス戸が多い我が家には、全く使われていない大きな木の雨戸がありまして、一、二枚は寒さ除けに閉めてあります。あれにペンキを塗って、壁代わりにしてみたらどうだろうと思い、全部で六枚、居間の三枚は裏表、塗ってみました。ガラス戸と交互に閉めておくと暗くはなりましたが、黒い日よけ程度には効いているかなと思います。寝室の一枚は裏に発泡スチロールを貼って、ちょっと厚めにしてみようかなと思っています。
 こんなことをしていると、私には、アカデミックなことよりも、こんな手仕事が向いていたんだと思いました。アカデミックって、あこがれでしたが、江戸時代に大工統領がいたという我が家の家系から、今更ながら、私は、クラフトマンになるべきだったと思いました。
 就職しても、仕事場で周りの気持ちを忖度してしまうと、居辛くなって長続きしない事が多かったのです。モノを作る職人になれば、仕事に集中すれば、周りが気にならなくなるかもしれません。
それでも経済の不安はついてくるとは思いますが。
 女性が仕事を辞めると一兆円超の損失になると試算されるとテレビのニュースでやっていました。でも、今になって、適性や社会進出をうたわれても、70歳にならんとする私の時代には、女性は働くことを想定して生きてこなかった人も多いはずです。適正なんて考えもしませんでした。当時の流行に従って大学の英文科を出たのです。入ってしまってから適性がないとわかり、四苦八苦だった経験もあります。
 今になって、クラフトマンに目覚めた私は、手作りハウスのキッドがあれば、家だって手作りできそうな気がしていますが、もちろん無理な話です。

2018年8月24日金曜日

人を恐怖に思うこと

 この間、テレビで、とはじまると、いかにテレビを見ている時間が長いかがわかるのですが、脳の病気をして、性格が変わってしまったという女性が出ていました。ちょっと横目で、一部を見ただけなので、正確なことはわからないのですが、何か、すごくゆっくり話していたような感じでした。それが医学が発達して、お医者さんに治るかもしれないと言われたけどどうしようかと悩んでいるという話だったと思います。
 というのも、彼女としては、以前の自分と全く違う今の性格が気に入っていると言っていました。想像ですが、きっと冷徹なバリバリのキャリアウーマンだったのかもしれません。元の自分に戻るのがいいのか、今の性格のままでいいのか、脳の手術ですから余計に怖いです。
 もう一つエピソードが紹介されていて、ちょっとうろ覚えなのですが、以前は人のことなどお構いなし、自分中心の性格だった人が、(原因は何か覚えていないのですが)、ある日、やはり何かの原因で、別の脳が働きだし、人の気持ちを忖度するようになった。そうすると、家族の中でさえ、「ああ思っているんじゃないだろうか、こう思っているんじゃないだろうか」と、恐怖を感じだし、人と付き合えなくなったというものでした。
 いつものように、ああ、私のことだと思ったわけです。私の対人恐怖症と同じだと思いました。
 思い返せば、子供のころ私もいわゆる自己中でした。(今でもそのけはありますが)、母はかわいがってくれましたが、よく批判もしていました。いつもまとわりついていて、邪魔と言われて近所の遊びの仲間に入れてもらえなかった仲良しの弟は、いつの間にか独り立ちして、私は友人もいないまま取り残されました。これは弟のせいと思っていましたが、今考えると、私の性格のせいだったのかもしれません。大学のころまで、人の気持ちなど考えませんでした。
 それが、結婚して、夫や子供、生活の面まで、いわゆる比較の世界に入ると、人の気持ちを考えるようになったんです。そうすると、やはり、恐怖を感じだし、あまり深入りしないほうが楽だなと考えるようになりました。
 これが私の対人恐怖症なのかと思ったのです。いわゆる成長の過程なのだろうと。脳が変わるのです。別の脳が働きだすのです。夫がいじめっ子の話をしていましたが、戦後すぐのころにはいじめっ子はたくさんいた。そういう子ほど大人になるとおとなしくなるそうです。まさにこれです。すべてが心臓に悪いような嫌な思い出になるのです。

2018年8月16日木曜日

古いドラマを見ていると

 さて何が起こるでしょうか。
 『それぞれの上に年月が流れているんだなあ』と感じます。
 つまり、私が楽しんで見ている英国ミステリーも日本のミステリーも出演者たちはほとんど亡くなっているのです。そうであれば、古い作品のほとんどの製作者たちもしかりでしょう。それでもこうして私の老後を癒し続けてくれている、そう考えると、これも彼らの『空即是色』だったような気がします。
 『クワイ河に虹をかけた男』永瀬さんの銅像がタイの有志の人たちによって建てられたそうです。それを見た人たちがこういう人がいたんだと心を暖かくするでしょうね。これも『空即是色』、しかも永瀬さんだけではない有志の人たちの『空即是色』でもあるのでしょう。
 考えてみると、『空即是色』って、見えるものは遺産として、見えないものは私のように心の中に、いっぱいあるのですね。
 でも、さらに考えてみると、森友学園も加計学園もみんなの『空即是色』の生み出したもの、おれおれ詐欺だってパワハラだって『空即是色』ですよね。
 そう考えると、何をするか考えることから始まると思うので、私のように心の中だけで終わってしまっても、それはそれでいいような気がします。

2018年8月9日木曜日

野球選手に学ぶこと 続

 猛暑の中、投げなければならない先発投手は、早い回に打たれて点を取られてしまいます。だから夏場は打者有利と言われているのだそうです。せっかく先制点を取ってもらったのに、逆転されてしまったり、逆転してもらったのに、再逆転を許したり、見ているほうもひやひやします。
 そんな中でも、右に左に切り抜けて抑えている先発投手はまさに鉄人です。それを今度は野手が援護しなければならないのですが、そう希望通りにはいきません。満塁で三振をしてしまったり、ノーアウトの打者が出たのに、併殺打を打ってしまったり。
 ここで、また、私なら、落ち込むだろうな、もう二度とやりたくないと思うかもしれないと思いを馳せてしまいます。こうして私は何物にもならなかったわけです。つまり、すぐに諦めて違うことを探し始めてしまうのです。
 つまり、やりたいことを決めて、失敗から学習して、次はどうしたらいいだろうかと考えて進んでいくのでなければ、道は開けないのです。本当に今になってわかるなんて、我ながら馬鹿だなあと思います。でも、カープの選手たちを長年ウォッチングしていて、今になってでもわかって良かったと思います。
 自分が失敗を何度も経験しているということも、人に対する礼儀や思いやりの気持ちを醸成するのかもしれません。選手たちは礼儀正しいし、エキサイトしているときでも、ほとんど態度が変わらないのです。もちろん悔しい思いで口をへの字にしていることはよく見かけますが。
 みんな生え抜きで、チームで育て上げている成果なのでしょうね。
 そこへ来ると、外国人選手たちはちょっと違います。みんな来たときはエクサイティングがいいと思っているようで、感情が表に出てくることがあります。それでも広島に長くいると、エルドレッド選手のように『フォーザチーム』になってくるようです。まあ、最初からそうだったから長くいられたのかもしれませんが。ジャクソン選手は最初からそうみたいですが、それゆえ気持ち的にちょっと弱いところがあるのか、今はファーム調整中。ジョンソン投手は繊細な分、神経質なところがあってハラハラしていましたが、来た当初から球場に応援に来る奥様に助けられて、また石原捕手の安定感に支えられて、随分変わったような気がします。アメリカではほとんど結果が出せなかったと聞いていますが、今年はこの安定感です。
 野手は、とにかく、2ストライクになっていても2アウトになっていても諦めない。諦めないだけでなく、研究熱心で二巡目、三巡目には結果を出していく。なかなか真似のできないことですが、見習いたいし、応援したいと思わせてくれます。

2018年8月2日木曜日

光化学スモッグ

 七月は異常気象とかで、暑い日が続きました。梅雨が早く開けてしまって、いつもは見えない太陽がしっかりと光を当てているのです。八月に入りましたが、気温はそんなに変わるはずもありません。何せ夏休みなくらいですから。
 そんな時、娘が下痢をした、便秘になった、また下痢をしたと言い、「熱中症の症状じゃないの」などと言っていましたら、ある朝、顔じゅう小さいぼつぼつではれ上がっていました。よく聞くと体もむくんでいるというのです。このぽつぽつ、娘は昔から時々起こしていたような気がします。
 「それも熱中症?」と聞く私に、ネット記事の知識の多い娘は「光化学スモッグだと思う」と言いました。
 光化学スモッグって、昔々、排気ガスや工場排出の大気汚染のひどかった大都会で、人が救急搬送されていた元凶のあの光化学スモッグですか。今、排ガスや工場の大気汚染は改善されていますが、PМ2.5がありますからね。
 そういえばです。先日弟をを訪ねた時、「昨日、なぜか調子が悪かったんだけどそういうことなかった?」と聞いた私に、弟が、「調子は悪くなかったけど、目がちかちかした。」と言いました。そういえば、私も目がちかちかしてUVカットの眼鏡をかけていましたが、私は白内障の気があるので、そのせいかと思っていました。今にして思えば、あれも光化学スモッグのせいではなかったかと思います。確かに、この暑さの中、目はちかちか、体調はいまいちです。
 で、光化学スモッグを検索してみましたので、抜粋してみます。
 原因は『汚れた大気に光が当たることで、大気中の炭水化物や窒素化合物が分解し、人体にも有害な光化学オキシダントなどの化合物を生み出してしまうのです。』
『光化学スモッグの危険性が高い日
 大気と光があれば、光化学反応は常に起きています。光化学反応自体がほとんど起きない雨の日に、光化学スモッグが発生することはありません。一方で、光が差す晴れた日は、常に何らかの光化学反応が起きていることになります。汚染物質によって有害物質が発生した場合も、風があれば有害物質は大気中で拡散され、人がいる地表での濃度は減少します。
 一番危ないのは、うす曇りであまり雲が移動しないような日です。雲があるので紫外線量は少しは減少しますが、大気が拡散しないため地表での光化学反応による物質の堆積は増加します。快晴ではないけど雨雲はなく、どんよりとした感じで風のない日が、最も光化学スモッグが起きやすい日ということになります。』
 症状は
『光化学スモッグの症状…目の痛み・咳・気分の悪さなど
光化学スモッグの影響を受けやすいのは、直接外気に触れる目と、空気が通る呼吸器。光化学スモッグでは目の痛みや咳、気分が悪さなどが主な症状として挙げられます。
 まれですが、重症化すると呼吸困難や嘔吐、頭痛や意識障害などの症状を引き起こすことがあると報告されています。
 特に注意が必要なのは、アレルギーを持っている人でしょう。アレルギー性の結膜炎や喘息などの持病がある場合は症状が悪化する可能性があるので、持病のない人よりも光化学スモッグ注意報にいっそう注意を払う必要があります。』
 そういえば、私は雨の日が好きです。
 娘の皮膚の症状とは関係がなさそうですが、直接外気に触れるという点では当てはまります。熱中症との相乗効果とも見えます。それとも、もともとのアレルギー、娘の場合は花粉症などとも関係しているのでしょうか。
 今、アレルギーのない人はいないくらいですから、それに光化学スモッグは見えないところで広がっているのですから、考えてみれば、熱中症だけで搬送されているわけではないかもしれませんし、これからも救急搬送される人は多いでしょうね。
 子供たちの未来は大丈夫でしょうか。