猛暑の中、投げなければならない先発投手は、早い回に打たれて点を取られてしまいます。だから夏場は打者有利と言われているのだそうです。せっかく先制点を取ってもらったのに、逆転されてしまったり、逆転してもらったのに、再逆転を許したり、見ているほうもひやひやします。
そんな中でも、右に左に切り抜けて抑えている先発投手はまさに鉄人です。それを今度は野手が援護しなければならないのですが、そう希望通りにはいきません。満塁で三振をしてしまったり、ノーアウトの打者が出たのに、併殺打を打ってしまったり。
ここで、また、私なら、落ち込むだろうな、もう二度とやりたくないと思うかもしれないと思いを馳せてしまいます。こうして私は何物にもならなかったわけです。つまり、すぐに諦めて違うことを探し始めてしまうのです。
つまり、やりたいことを決めて、失敗から学習して、次はどうしたらいいだろうかと考えて進んでいくのでなければ、道は開けないのです。本当に今になってわかるなんて、我ながら馬鹿だなあと思います。でも、カープの選手たちを長年ウォッチングしていて、今になってでもわかって良かったと思います。
自分が失敗を何度も経験しているということも、人に対する礼儀や思いやりの気持ちを醸成するのかもしれません。選手たちは礼儀正しいし、エキサイトしているときでも、ほとんど態度が変わらないのです。もちろん悔しい思いで口をへの字にしていることはよく見かけますが。
みんな生え抜きで、チームで育て上げている成果なのでしょうね。
そこへ来ると、外国人選手たちはちょっと違います。みんな来たときはエクサイティングがいいと思っているようで、感情が表に出てくることがあります。それでも広島に長くいると、エルドレッド選手のように『フォーザチーム』になってくるようです。まあ、最初からそうだったから長くいられたのかもしれませんが。ジャクソン選手は最初からそうみたいですが、それゆえ気持ち的にちょっと弱いところがあるのか、今はファーム調整中。ジョンソン投手は繊細な分、神経質なところがあってハラハラしていましたが、来た当初から球場に応援に来る奥様に助けられて、また石原捕手の安定感に支えられて、随分変わったような気がします。アメリカではほとんど結果が出せなかったと聞いていますが、今年はこの安定感です。
野手は、とにかく、2ストライクになっていても2アウトになっていても諦めない。諦めないだけでなく、研究熱心で二巡目、三巡目には結果を出していく。なかなか真似のできないことですが、見習いたいし、応援したいと思わせてくれます。