近頃のユーチューブ、ユーチューブ社会
私のように、引きこもりとは言わないまでも、引っ込み思案の人間は、または、老齢化で社会に出る機会がほとんどなくなった人は、テレビを見て過ごすか、散歩に出るか、庭いじりをするか、老人会に行くか、そんなところでしょうか。
わが家は、テレビ大好きの夫が亡くなって以来、テレビを解約して、ミニマルな生活にしてあるので、テレビは娘の家に行った時くらいしか見ません。そこで見ていても、『あ、今聞こえなかった、見逃した』と思う時は、ついつい『止めて、少し戻って』と思ってしまいます。流しっぱなしのテレビと違って、コンピューターはいうことを聞いてくれるのです。
それほどユーチューブに慣れてしまいました。こうなるともうユーチューブは私の友人、しいては社会と言っても過言ではありません。
朝起きてのストレッチの指導のお兄さんたち、そして、ウクライナのニュースや解説のとっさんや近藤さん、コメンテーターや司会の彼や彼女。信頼している人たちはたくさんいます。反対に信頼できないと思った人たちは、次から見なくなりますので、これも人間関係と同じです。それについてのコメントも時々読みますので、人間関係は更に広がります。
ギャオが無料でなくなってから、ドラマを見る機会がティーバーだけになり、俄然少なくなってから、また、植木鉢野菜を始めてから、野菜作りのやよいさんやひろちゃんやかわちゃんなどのユーチューブもときどき訪ねて教えを乞うています。
それと、夜長になってきましたので、歌もまた聞き出しました。以前にも書いた木下あきらさんや中井あきらさん。何度聞いても素晴らしいと思って飽きません。その反対に、昔散々聞いた、有名な歌手さんのユーチューブは聞きたいと思いません。『散々聞いたからもういいや』という気持ちがどこかにあるのでしょうか。それしか見せなかったテレビの功罪でしょうか。今は自分で選べるのです。オードリー・タンさんの言っていた『理想の未来は選べる社会』という言葉を思い出します。
音楽と言えば、最近、面白いユーチューブに出会いました。主役は上川ジョージさんです。彼は日本人のストリートミュージシャンで、最初のユーチューブではオーストラリアのメルボルンで、ギターの箱を開けて投げ銭を貰いながら、CDを売り、一人オーケストラで歌い、観客が踊り出すという動画でした。歌も上手ですが、英語も上手です。ちょっと見出すと、彼の動画が何度も一覧に出てくるので、何度か見ていると、だんだん興味がわいて来てしまいます。で、ネット検索してみたのですが、彼はまだウキペディアには乗っていませんでした。でも、あちこちに書いてあることをみると、
『音楽と演奏スタイル
ジョージカミカワはブルース、カントリーブルース等から強い影響を受け、独自のスタイルでオリジナル曲や古いブルースのカバー曲を演奏し、ソウルフルに歌う。そしてスライドギターを得意とし、ボトルネック奏法や膝の上に置いて演奏するラップスティール・ギター(lap steel guitar)も演奏する。
それと同時にリズミックなブルースハープ、左足はストンプボックス(キックドラムの役割をする楽器)、右足はドラムペダル(タンバリン、スネアドラム、シンバルを使い分ける)を演奏し、一人の人間が演奏してるとは思えない、一人5役の重厚なブルーズのワンマンバンド(one man band)のサウンドを奏でる。』加えてハーモニカも歌も上手です。
『バスカー(大道芸人)』というらしいです。津軽三味線奏者と組んだり、和太鼓奏者と組んだり、オーディション番組でも何度か優勝しているらしいです。どこかに書いてあったのですが、もともとバンド活動はしていたらしいのですが、一度就職して、向かないと辞めて、ワーキングホリデイで行ったオーストラリアで、バスキングを見て、これをやってみようと思ったらしいです。バスキング歴20年というから、やはり、ロストジェネレーションの世代でしょうか。ちなみにオーストラリアのメルボルンというのは大道芸で有名らしいです。
中に、「ただでコンサートが見られるよ、見ていってよ」という呼びかけがありましたが、本当にユーチューブのおかげで、私のようなミニマリストでも、好き嫌いを言いながら、ただで、楽しい、素晴らしい、コンサートが見られます。
考えてみると、ユーチューバーってある意味『バスカー(大道芸人)』ですよね。
最後にもう一つ、近頃見ているユーチューブは、経済の話です。『高橋洋一チャンネル』『上念司チャンネル』。私は全くの経済音痴ですが、時々出てくるウクライナの話に引かれてみていると、『経済のわかる人って、頭が違うんだな』とつくづく思います。