残暑
「お盆を過ぎたら、残暑お見舞いと書くんだよ」と誰かに聞いたような気がしていましたが、今調べてみたら、立秋(8月8日頃)を過ぎたらと書いてありました。昔、祖母が「お盆を過ぎたから朝晩が涼しくなった」と言っているのを聞いて、「本当だ」と何度も思ったことを覚えています。つまりその頃になれば、徐々に涼しさの戻りは感じられるものなのですが、今年は!
今日、9月8日、台風が来て、やっと最高気温が30度以下になりました。
地球温暖化によってシベリアの凍土が解けているというのはよく聞きますし、氷河が溶けだしているというのもよく聞きます。原因は人類が吐き出す二酸化炭素のせいのようです。昔は二酸化炭素は植物が吸って酸素にしてくれると習ったような気がしますが、今はそれでは間に合わない量の二酸化炭素のようです。そして、今年の暑さを体感したら誰でも地球の終わりを想像してしまわないでしょうか。
そんな中、先日、テレビで見たのですが、若い東大生が『空気中から二酸化炭素を取り除く装置』を開発して、事業化したようです。『その二酸化炭素どうするの』と思いましたら、そこから『軽油』を作るのだそうです。それで飛行機を飛ばせるか、今、実験中だそうです。これって誰でも考えられる循環ですよね。大昔の地層から原油を掘り出して、生成して軽油やガソリンを作り出すのも循環の一部ですが、燃やして排出された空気から二酸化炭素、軽油というのも、考えれば誰にでも思いつく循環の一部だと思えます。誰にでも思いつくと思うのですが、誰もアタックしなかったのでしょうか。
昔、人間の普段の活動の中から電気を生み出す研究をしていた人がいましたが、あれは成功したのでしょうか。電気は大きな蓄電器が無いと貯めておけないからかえってコスト高になってしまい、実用化されなかったのでしょうか。その後、太陽光発電システムが出てきて、それは既存の電気のネットワークにつなげることによって発展しました。
人力で電気をというのを実践している方の話も聞いたことがあります。その方は一人暮らしで、既存の電気を使わない生活をしていて、ベランダに自転車と蓄電器を置いてあるのだそうです。電気が足らないなと思った時は運動がてら自転車をこぐ。これ、いいですね。
でも、私たちにはこの知識がないから、セットで売ってくれないとどうにも設置できません。でも、太陽光発電システムをつけるよりずっと簡単なことですので、ぜひ、どなたかこれを事業化して普及させてほしいものです。
つまり、アイディアにアタックして開発して事業化して普及させなければ、誰でもいいと思っていることが埋もれてしまうのです。その意味ではこの東大生は優秀なばかりでなく、アタックする勇気も未来の人々のために自分の時間と知識を投入する義侠心もいっぱい持ち合わせた方だと思いました。だって、自分の青春を他のことに使うことだっていくらでもできるのですから。