2020年8月8日土曜日

 コロナと水害で分かった


 新疆自治区は今どんな状態なのか、幸せにのんびりと生きている私たちには想像もつきませんでした。

 ところが、現実に起こっていることとして、BBC が映像を突き付けて、中国の駐英大使を問い詰めたということが大々的に報じられました。駐英大使は「初めて見た、そんなことしていない」といい、果ては内政干渉だとお決まりの文句を吐き捨てていました。

 本当に、民族浄化のようなウイグル人権侵害が起きているのかと、平和な国に住んでいると起きていること、起こして平気でいる人たちがいること自体も信じられないのですが、私もはたと思い出したドキュメンタリーがありました。

 昔、アフリカの子供たちが中国式の学校に入れられて、そこは無料で教育を与えてくれるし、食事もさせてもらえると、親たちは喜んで送りだしているのですが、その教育内容は中国語で、中国式の礼節を教え、アフリカの中国人を作り出しているというものでした。

 最近知ったのですが、『孔子学院』というこういう学校はどんどん増えて、先進国では大学に付属する講座のようになっているという報道もありました。

 そこでまたはたと思い出したのです。アメリカの友人の孫が中国語を専攻して中国に夏季研修に行くと言っていたことでした。私も彼女も大丈夫だろうかと言い合ったのですが、中国人の先生がついていくから大丈夫だろうと彼女は自分を納得させていました。今になってみると、あれが孔子学院だったんだと思いました。もう、10年以上前の話です。あの頃、お金が入りだした中国は世界戦略にお金を回し始めていたのです。

 そして、一帯一路、インフラ整備のための世界的銀行制度、そして、ここにきて、ウイグル族の民族浄化。方向性がだんだん明らかになってきました。何かの意図を感じて、賛同していた欧州も離れ始めました。

 そして、また、ここにきて、コロナと水害で、挫折とともにそういう意図が見え見えになってきてしまいました。国内からそれを隠すようにあちこちに覇権を広めようとしています。内部から「いざというときに誰も助けてくれなくなる」といった意見があるようですが、強権で押さえつけているようです。

 中国の発展のおこぼれにあずかれなかった中国貧困層には、シリア難民のように臓器売買をする人も多くいると聞きました。

 国のかじ取りをする李克強首相は「中国人は貧しい」という表現をし、仕事の無くなった人たちの願いを入れて、昔式の露店経済を復活させようと言いだしたそうですが、体面を重んじる習近平さんたちに一蹴されたそうです。

 私も含めて、貧しい人はどこにでもいますが、豊かになった中国で儲けたお金を、国民の生活向上のために使わないで、海外進出に使ったとなると、習近平さんは本当に困ることになるのでしょうね。