この間、『ブラウン神父』を見ていたら、もちろん前に見たやつでしたが、久しぶりにローデシアから帰ってきたという設定で、シドとレディ・フェリシアが出ていたので、ついつい最後まで見てしまいました。以前にも出てきたМI5のウィティカ氏に追いかけられるという設定です。
その中でいつものように、お騒がせなレディ・フェリシアが何度目かの道ならぬ恋をして、それでも最後は「一緒に行こう」という男性と駅で涙ながらの別れをするというドタバタ物で、いつもと何も変わらないと思わせる悲喜劇でした。
でも、その最後に、レディ・フェリシアがいうのです。「あなたは私が選ばなかった道なのよ。あなたと一緒に行ったら、きっと二人とも後悔するわ。」と。
『ああ、これだ』といつものように思いました。
人生長く生きていて、困難が降りかかってくると、私だけじゃないと思いますが、『ああ、あの時違う道を選んでおけばよかった。』『違う人と結婚するという選択もあったはず。』『劇団の募集に応募したのに行かなかった。あの時、ちょっと勇気を出して行ってみてもよかったはず。』とか。
でも、みんな『私の選ばなかった道』だったんですね。考えてみれば、私はいつでも一番安全な道を選んできたのです。
わがままで気が小さく、もてない私がやっとたどり着いた結婚。その時代一番安全と言われていて、親も望んでいた家庭と主婦業。それが波乱万丈で全く予想と違っていたとしても、私が選んだ道だったのです。
そのあとは推して知るべし。流されながらもここまでたどりついて、やっと『人生とは』と考える時間ができて考えると、『私って本当にばかだったな』と思います。『考えなしにここまで生きてきてしまった。』
やっぱり、『ゆとりの時間』て大切です。考える時間なのですから。これからは、常に『どう生きたいか』を考えながら、適切な選択をして生きていきたいと思います。