2019年2月14日木曜日

体の柔軟さと心の柔軟さ

 私、子供の時から運動は学校の授業でする以外した事がなかったのです。手伝いはしないし、外遊びもたまに近くの山にキノコや野草をとりに行く程度でした。それで満腹になるまで食べて,ゴロゴロとしながら本を読んでいたのですから太るのは当たり前でした。
 でも、だいぶ以前ですけど気がついた事があるのです。自分はすごく動きが悪い、体はもちろんですが、心が細やかに動かせない。人の気持ちがわからない。弟は同じように太っていましたが、運動は抜群でした。心も細やかで、『優しい、優しい』と言われていて母のお気に入りでした。
 性格的なものだろうと思っていましたが、この頃、広島の選手達を見ていると、みんな優しいし、話す事も気配りも超一流なのです。確かにプロはそうでないと生き残れないのですが、これは彼らが後から獲得したものではないかと思えて来たのです。
 『体の動きがいいと、頭の働きも良くなる』という仮説が立てられるのではないかと思えて来ました。私達の若い頃、運動選手は頭が悪いといわれていたような気がしますが、あれは間違いだったような気がして来ました。
 現に、この頃、歳をとって暇になった私は運動を仕出しましたが、体がゆっくりと動かせるようになり、その分みんなに優しく目配り気配りが出来るようになった気がします。
 何よりも、『言い訳』をしなくなりました。体調がいいせいもあるのですが、少しくらい腰が痛くても、『人に心配をかけないように、痛いと言わないでおこう』と思うようになりました。少しくらいの風邪や頭痛なら、寝て直そうと思いますし、それで頼まれた事が出来ないとは言わないようにしようと思います。
 さらにこの頃は人の気持ちを思いやる事がずいぶんと出来るようになった気がします。人の感情や思いの吐露を遮らないように、思いやるようにしようと思いますし、少しずつ同情が出来るようになって来たような気がします。
 歳をとってそう成ったのかもしれませんが、体の動きの良さが心の余裕を生んでいる、頭の血流が良くなって,考える事が出来ているというのも事実だと思います。