2020年6月17日水曜日

マインドフルネス、正体見たり

 今までの知識で言えば、マインドフルネスって、無我の境地とか言われるもので、座禅を組んで心を無にするなんていまいちわからなかったのです。座禅を組んで身体が動かなかったら、心は過去に行ったり未来に行ったり、無なんてもんじゃないはずです。
 ある日、ストレス解消のテレビ番組を見ていた時に、このマインドフルネスが出てきたんです。つまり「思い煩うことなかれ」です。人間は過去のことを思い出してストレスを感じることがある。まさに私です。未来のことを心配してストレスを感じる。確かに。コロナ後の世界を心配しても、汚染された地球を心配しても仕方ないのです。
 今この時に全神経を注いでいれば、ストレスを軽減できるというものでした。これがマインドフルネスです。これ、私の「人生の正体見たり、暇つぶし」と同じです。今しなければならないこと数時間に集中して、時間を重ねていくだけのことです。これ、悟りでしょうか。
 これをしていてもストレスは生まれてくるものですから、さらにその上の過去のことなんか思い煩っているのはばかばかしいことです。
 このコロナの機会をとらえて、一度周りの関りを整理してみようかと思いました。まず、夫の活動には、あまり口出しせず、要所だけ押さえておく。季節の挨拶は相手に了承を取ってしないことにしました。同窓会や法事など、義理のものは、今までも出ないようにしていましたが、もう絶対に止めます。
 自分のしたいと思うことだけする。今のところは孫のお守りと服のリフォーム、英国ミステリー、必要に迫られてのヨガ、畑。
 先日、例の『イタリアの小さな村の物語』を見ていたら、『好きなことをする』と決めた男の人の話が出てきました。最初は奥さんと二人で店を運営していましたが、これは自分がしたいこととは違うという気がして、話し合って、自分は畑を耕すことを選びました。次に、海が好き、釣りが好きという嗜好を生かして漁師になりました。そうして今は半日畑を耕し、作物を売り、半日漁に出て魚を捕る生活をしているのだそうです。結構きつそうですが、見ているほうにも幸せが伝わります。後悔はないから、ストレスもないのでしょう。これがマインドフルネスな生活なのかもしれません。