2013年10月11日金曜日

本を読むようになりました

  いざ、人に売ろうと思って本を並べていても、ときどき、『ああ、これは読みたい』と思う本が出て来るのです。そういうときは、ショップ、エブリカラーに入れるのを止めて、枕元の箱に入れておきます。
  そういう本が箱にいっぱいになって、いっこうに減りません。私は元々、気分屋で読むのが遅いのです。つまり集中力が無くって、気が散るせいか、いろいろの事は同時進行で割り方良くできるのですが、一つの事を完成させるのに結構長い時間がかかるのです。
  それが人生の波を乗り越える上で悪いという事ではないと、今は思いますが、物書きとしてはマイナス要素だと思います。つまり、本を読んでいても他の事が頭に浮かんで来て、なかなか前に進まないのです。そうすると、一つの本を読むのに、一ヶ月以上もかかってしまいます。たくさんの知識を必要とする物書きは、昔から本をたくさん読みなさいと言われていたので、先ず、この時点からして劣等感でした。
  私の知人は私に本の話を新幹線に乗っている間中しても飽きない人ですが、実はそれに刺激されて、私にはあまり似つかわしくない『ゲド戦記』なるファンタジー小説を読んでしまった事があったのですが、その後、やはり房総旅行で会った時に、塩野七生のローマの本を読み尽くしたと言っていました。私に「貸してあげましょうか」と言ってくれたのですが、丁重にご遠慮しました。この遅さですから、一年かかっても読み終わらないでしょう。
  でも、最近、本の読み方にもいろいろあるのだという事を、テレビで見て実はホッとした事がありました。朝まで一気に読むという荒俣宏さんのような人ばかりではないのです。その中にあちこちに読みかけの本を置いておくと言う方がいました。トイレに一冊、風呂に一冊、電車で読むようにカバンに一冊、もちろん枕元に一冊。みんな違う本なのだそうです。しおりは入れないで、どこまで読んだかは自分の記憶力で探すと言っていました。同じところを読み返してもいいという大らかさが必要のようです。そうすると頭の体操にもなるそうです。
  これはいいと思いまして、今は、枕元が主ですが、玄関先、バッグの中、いつも寄る図書館と、あちこちに本をチラバしました。これで準備万端と思いましたが、なかなかそうも行きません。それでも、まあ、これで月に一冊ぐらいは読んでいるのですから、格段の進歩です。