2015年8月14日金曜日


ブラなし

 歳を取ると、体も心もどんどん自然派に回帰して来るらしいですね。
 元々怠け者ではあったのですが、お腹の手術でちょうど胸の下あたりからおへそにかけての傷を持つ身となってからは特にです。手術の痕にあたるので、未だにブラジャーが着けられません。
 でも、昔から思っていましたが、ブラジャーって不自然ですよね。見栄えはいいかもしれませんが、決して気持ちのいい下着じゃありません。だから、公然とつけられないとなると、むしろほっとしています。
 でも、夏になると、「どうしたらいいものか」と、頭を悩ませるのも事実です。
 手術後すぐの夏と、一年目の夏は、内臓手術だったために痩せて、次女のお古のチューブ式のニットが着られて、その上に薄い綿シャツをはおっていました。でも二年を過ぎた今は、その時に比べると10キロも太って、去年のコーディネイトができなくなってしまいました。
 「さー大変」です。それで、昔着ていたTシャツを取り出して来て、その胸のところに布を貼付けました。いろいろな材質をやってみたのですが、薄手の柔かいものは形が浮いて来てしまってダメでした。かといって、二重にしても暑くってダメ。
 最後は天竺布というのか、木綿の固めの布に行き着きました。これは重いので、縦幅は細めにします。つまり、肝心なところが隠れればいいわけです。横幅も表地より小さめに切ります。そうすると、表地が少し浮きますので、表地にいわゆる「響かない」のです。両端は脇線に縫い付けるのですが、真ん中のところもいろいろ工夫して、上の方を留める事にしました。隠れた留める場所がある時はそこに留めますが、無い時は同じ色の糸でジグザグ縫いで目だたないように少しだけ留めます。
 これを何枚も作りました。最後はニットだけでなく布のシャツにまでつけました。
 先日、ショッピングモールを歩いていたら、同じような発想のニットシャツが並んでいましたが、胸部分がカップの形をしているのですよね。あれだと、胸の大きい、私のような人は収まりきれないで、動くとはみ出してしまうのです。だから、最初から形を与えないただの平布の方が正解のように思います。アイディアを商品にしたいような気もしますが、これって誰にでもできますよね。