2016年3月18日金曜日

英国ミステリー噂話、最後のフロストを見てしまいました

 あんなに繰り返してフロスト警部を見ていたのに、最終話は初めて見ました。前編後編四時間の大作で、すばらしかったです。
 最終話ともなると、みんなそれぞれ歳を取るのですよね。悲しくなります。でもです。英国ミステリーは皆さんそれぞれがんばっていて、特徴が有ってすばらしいと思いますが、私はこのフロストが物語的に一番好きです。原作者のR・D・ウイングフィールドはテレビのフロストは自分の書いたフロストではないと言ったそうですが、原作のフロストも見たい気分にさせてくれます。
 第一話は、奥さんが死の病で、看病しながら、事件に向き合っているところから始まるのです。別れようとしていたのに、病気になって別れられなくなってしまったのです。
 パートナーの最後を看取ったというデビッド•ジェイソンの現実に似ているのでしょうか。でも、彼は名優です。
 そうして、独り身になり、恋人達とも出会ったり別れたり、家が火事になり、あっちに住んだり、こっちに住んだり、保険で立て直したり。そうして、災難にもめげず、いろいろな種類の人たちと出会って行くのです。それが事件の解決につながったりしますが、そんなフロストがいつも逃げ込むのは警察なのです。自分でも最後にそう認識していました。警察が自分の居場所だったと。何があっても帰る場所がそこだと思っていたと。
 この四時間のドラマには、たくさんの人々の違うドラマが内包されています。最後にそんなフロストを哀れがっていたという相棒のジョージが亡くなり、果たしてフロストは、とハラハラ心配のしどうしでした。
 これ以上は言わないことにします。見る楽しみを奪ってしまうでしょうから。
 でもこれは、個々の殺人事件の解決の物語だけではなく、フロストの人生の物語だったのです