2016年5月26日木曜日


ハクビシン

 ここ数日、わが家の天井裏に大きな物音がしていました。
 近くにハクビシンがいるという噂があったので、「すわ、はくびしん」とネットで調べまして、業者さんに『数日前から天井裏で音がしだしました。そのひと月くらい前から、庭で異常なにおいがしていました。
出来れば駆除をおねがいしたいのですが。』とメールを送ってしまいました。
 即、頼もうかというところまで行ったのですが、ネットに業者さんに頼むと、一、二週間罠を仕掛けて、捕まった後には家中消毒をしないといけないと書いてあったので、これも嫌だなと考えて、物音に対抗するくらい大きな音を立てて天井を小突いてみました。少しすると、どこかへ出て行ったようで静かになりました。朝方、また、今度は小さな音でしたが、しましたので、ほうきの先でたたきましたら、また静かになりました。
 意外とこれで追い出せるかもしれないと少し自信が出て来て、『ちょっと一週間ほど,この戦いをしてみたいと思います』と業者さんには断りを入れておきました。
 本当に、二日ぐらいで天井の音がしなくなったのです。と思ったら、朝の四時頃に台所で音がしたのです。起きて見にいったら鍋が下に落ちていました。
 次に音がした時には洗剤が落ちていて、ちょっと上を見ると調理台にハクビシンがいたのです。前足が不自由のようで、丸めて、不安がって小鳥のように泣いている様子がとてもかわいくて、同じように掴まえたという人が『えさをやって、元気にしてやろうとしているが、ますます弱って行く』とネットに書いていましたが、そんな気持ちにさせられました。どうやら、大きな音を出していた親は逃げて、一匹だけ逃げ遅れて、弱っているようでした。
 下の娘が起きて来て、えさをやって、箱に追い込もうとしましたが、なかなか思い通りに動いてくれません。やっと箱に入れて、えさや水を持って山に向かって出発したのは六時頃、娘と二人、明るくなった山中をさまよう事一時間、やっと脇道に入ったところで彼女が納得して水とえさをおいて、さよならして来ました。
 帰り道、他に方法はなかったのだと彼女は自分に言い聞かせていましたが、ミステリーばかり見ている私は、殺人犯は、きっとこんなところに死体を捨てるんだわとか考えていました。
 ものすごい事件だったと思いませんか。
 ちなみに、中国で流行ったサーズの病原菌はハクビシンのものではなかったようだとネットに書いてありました。駆除しなくてもいいのです。かといって、野生のものは私達がかえるものでもありません。これが一番いい方法だとネットにも書いてありました。
 今は困った事があったらすぐネットに相談ですね。知恵を授けてくれます。