2020年7月5日日曜日

分散する

 先日、財務アナリストのような方のブログを読んでいましたら、この言葉が出てきました。
 ある老人が先祖代々受け継いだ千坪ほどの土地を、そのまま息子たちに相続させて残したいと思ったのだそうです。ある程度の都市部のため相続税も固定資産税も馬鹿にならない額に上るため、借金をして賃貸マンションなどを建てて、収益が入るようにしておいたほうが息子たちの負担が少なくていいのではないかと相談してきたようです。
 いろいろ試行錯誤は書いてありましたが、結局財務アナリストは『先祖代々』に固執せず、資産を分散することを進め、老人は納得して提案を受け入れたようです。
 つまり、千坪のうち、借り手に便利そうな300坪ほどに10棟の賃貸用の戸建てを建て、賃貸収入を得る。後の700坪は相続税などが発生した時に、いざとなったら売る。また、戸建てもいざとなったら、一戸ずつ売れるので、アパートやマンションではないほうがよい。
 こうして先祖代々は解体して、資産を小分けにし、いざとなったら分散して使えるようにと提案したようです。
 この分散化、この頃コロナの記事を見ながら、あちこちの国のお金の使い方をいやでもみてしまうのですが、国の経済もそうですよね。公務員の給与、災害支援、国防、予備費、環境、研究、国際支援、アメリカのロビー代などなど、必要と思われる無数の事業に税金を分散させているわけです。
 中に、悪い奴がいて、その分散を自分のほうに引っ張ろうとするから問題が起きてしまうのですね。
 小泉さんが「権力は腐るものだ」と言っていましたが、長くやっていると、悪い奴も上手に寄ってきて、阿部さんも騙されまいとしていても信用して騙されてしまうのでしょうし、これくらいいいかという、感覚のマヒも起こるのでしょう。奥様もつらいですね。
 私からすると、温暖化阻止のための研究や行動に、もっとお金を取ってもらいたいと思うのですが、これからは国防にもっとお金がかかりそうです。アメリカの軍備にお金を払うだけではなく、自国で研究開発、製造をしなければならなくなるでしょう。
 と、雲の上だけの問題ではなく、我が家でも日々の支出にある程度、分散は必要なのです。
 我が家はエンゲル係数が高いと娘が言いますが、日々値上がりしているから余計に食費は減らないし、町内会費や健康保険料などは決まっています。電気、水道高熱費、通信費などは基本料金が決まっているから節約しても僅かです。衣料だって、服はリフォームしますが、靴や靴下は消耗します。
 分散してどこを減らすか。それでも衣と食しかありません。整理整頓して家にあるものを把握し、無駄な買い物をしないようにするしかありません。