2021年9月5日日曜日

 英国ミステリー噂話 『第一容疑者』最終章『希望のかけら』 2006と、原案、脚本のリンダ・ラ・プラント

 いつもは、ストーリーの出だしの予備知識を入れてから見ていたので、主人公のテニスン警視がアルコール依存になっていて、事件の連絡の記憶もないという設定に、ちょっと暗くなりました。

 この『第一容疑者』のストーリーは社会性があるということで、みんなちょっと暗いのです。でも、エミー賞を取ったり、ロンドン警視庁の教材になったりとか、現実を踏まえて、できているので、一度見出すと、止められなくなります。

 で、最後のシーズン7まで来たのです。

 事件解決もありますが、出世して、力を存分に振るいたいと願ったテニスン巡査が、警部になり、女性初の警視になり、女性蔑視の組織内で、能力を発揮していくのですが、やっぱり、大変な苦労をしていくのです。恋愛も子供も家庭もすべて捨てて邁進してきて、このシーズン7は、いわゆる退職前のシーズンです。

 父の死で、心の通う家族を亡くし、同じアルコール依存の治療を受けていた同僚を亡くし、心を通わせた若者たちに失望し、タイトルの『希望のかけら』がみんな無くなっていくのです。

 これから、ハードな再生の老後が楽しいといいと願わずにはいられません。

 で、原案、脚本のリンダ・ラ・プラントさんのウキペディアもこの際見てしまいました。

 ラ・プラントというのは17年くらい結婚していたご主人の姓のようです。本名はLynda Titchmarsh 1943年3月15日生まれの現在78歳、リバプールの出身のようです。

 the Royal Academy of Dramatic Art.で学び、 the Royal Shakespeare Companyで、女優としての仕事を得たようです。その後子供番組に出演し、やがて脚本を書いたようです。1983年に売れる脚本を書き、その後小説も書くようになり、

1991年にグラナダテレビで放映された『第一容疑者』は、アメリカでも放送され、1993年にアメリカの推理作家協会からエドガー賞を授与されました。

 1993年に彼女は自身のテレビ制作会社を立ち上げ、精力的に作品を制作し、その間もベストセラー小説を書き続けたようです。テニスン警視と似てますね、キャリアにまっすぐに向き合って進んでいったようです。かくして彼女は多くの賞を受賞し、高名な脚本家、小説家と言われるようになったのです。

 私生活では、1996年に、音楽家の夫と離婚し、57歳で、男の子の赤ちゃん養子を迎えたようです。これが、まだ描かれていないテニスン警視の未来でしょうか。ラ・プラントはヘレン・ミレンのテニスン警視をまた書きたいと言っているそうです。