2021年10月8日金曜日

 鈴木誠也選手の話

 何年か前、鈴木誠也選手が横浜スタジアムでケガをしたことがありました。飛んできたボールを追いかけて壁際で足が溝のようになったところで踏ん張ったらしくガクッと来たようです。詳しいケガの様子はわかりませんが、そこから休場して手術を受けたように記憶しています。

 あの後、インタビューで、「このケガが無かったら、自分は終わっていただろう」と言っていましたが、どういうことなんだろうとずっと思っていました。

 でも、自分で、ちょっとした足の踏み外しから膝が痛くなり、歩くのも大変になり、ユーチューブの整体屋さんを見ながら、毎日復調に努めていると、『ああ、このことか』と分かった気がしました。

 つまり、体が強く、練習熱心で、若く、怖いもの知らずだった鈴木誠也選手はがむしゃらだったのでしょう。けがをしたことで、落ち着いて自分や自分の身体を見つめる機会を得たのだろうと思いました。

 私が膝の痛さと向き合って、マッサージする術をマネしながら、これからの人生、こうして体のケアを続けていくことにしようと思っているように。

 この人、本当に頭のいい選手だと思います。私がこの歳で自学したことを、もう二十代で学習してしまっているのですから。

  大活躍とはいきませんでしたが、東京オリンピックで、稲葉監督が四番をはずさなかった理由がよくわかります。他の誰にも務まらなかったのです。つまり、おかげで、他のみんなが重圧を感じることなくのびのびと大活躍できたのです。