2024年11月22日金曜日

 ゼロ打ち

 この歳になって、また新しい言葉を覚えました。開票開始直後に当選確実が出ることらしいです。

 兵庫県知事選挙の開票前後の一週間、私もこの劇場の物語のような、それでいて心を揺さぶる現実から目が離せませんでした。

 わが家にはテレビ、新聞はないのですが、それでもどこかから、『斎藤元彦兵庫県知事がパワハラをして自殺に追い込まれた人が出た』というような話は漏れ聞こえてきていました。その知事が議会で不信任され、辞職したけど、再出馬するらしいということもうすうす聞いて知っていました。私の知識はその程度だったのですが、遠い遠い関西の話ですからそんなに関心があったわけではありません。

 それが突然、ウクライナの情報を追っている私の前に、立花孝志NHK党首が躍り出ていろいろな人の実名を挙げて「実はこうなんだ」、「これが真実なんだ」とデータを開示し始めました。そのうちに、「私もそう思っていました。斎藤さんごめんなさい」という人たちが次々にユーチューブをアップして、真実と思われることが拡散していくと斎藤氏の演説会場も多数の支持者、少数の邪魔する人などで騒然としていきました。

 そして『ゼロ打ち』でした。

 選挙中にわかったとされる真実は、いわゆる氷山の一角で、今は後追いで次々と新事実が出てきています。おねだりをされたという人たちが「そんなことはなかった、でっち上げだ」と投稿していたようです。支えきれなかった片山副知事は涙で申し訳なかったと言っていました。また斎藤氏の人柄を示す動画、中高の同級生が全国から駆け付けて選挙運動を手伝った、その中でも、私も見ましたが、障害のあるという男性が「斎藤だけは僕をいじめなかった。斎藤は仕事最優先のできるやつで、周りがあたふたされていたのかもしれません」と言っていました。私も感動しましたが、これを見たユーチューバーも同じだったらしく何人かの方が言及していました。またそれが真実であることをリハックというユーチューブで斎藤氏が語っていました。皆さん、このリハックを見たという方が多かったです。

 私が得た知識では、当初引き継いだ県の財政は1800億の赤字だったらしいです。それを何とかするために、まず、自身の給与、退職金の引き下げ、高価公用車の解約、1000億円と言われる庁舎の建て替え再検討、5つある海外事務所の縮小、天下りの縮小。浮いた財源で、県立大学の無償化、公立校への補助の拡大。万博への対応、阪神淡路大震災30年という節目の政策、次々とやりたい政策が語られていきました。これは障害のあるご友人の言われたことは本当の人物評だなと思わずにはいられませんでした。

 それで、みんながそう思ったからゼロ打ちになったんです。

 橋下徹さんが「権力者には向かない」とおっしゃったようですが、確かに実務家のようです。だから、1000億円と言われる庁舎の建て替えを当てにしていた業者さんに恨まれ、いわゆる既得権益を持つといわれる人たちに恨まれ、職員に造反され、副知事に泣かれてしまったのでしょう。

 私、ここで、言い訳をされない斎藤知事に代わって、頼まれもしないのに兵庫政界の闇を暴露し続けた立花孝志さんは正義の人だと認識してしまいました。だって、既得権益を持つ人たちっていうのはずっとつながっているのです。奥谷百条委員会委員長、その母、広島県人会副会長、その叔父、建材会社社長、自殺したセクハラ局長、その妹は朝日放送の理事かなんか。つまり、兵庫県の上流社会を形成していたんです。斎藤知事が、若者の企業支援、教育環境の整備という気持ちがよくわかります。未来は違うものにしたいんです。