ボイジャー2号
いつものように、ユーチューブサーフィンをしていた時のことです。この項目でカーソルが止まって、宇宙の説明が流れてきました。あとで見たら『無限の境界』というチャンネルでした。宇宙の話って、全く分からないことなのに見たくなってしまうものです。
で、見てしまいました。
四十数年前に地球を出発したボイジャー2号が、太陽系を超えて行き、更にその先に進もうとしたときに、何かが計器に働いて、ボイジャーは徐々に方向を変え始めたのだそうです。まるで、そこに幕のようなものがあって、それ以上先には行かせないという意思が働いているようにコントロールができない状態になったということでした。
これって、昔聞いたことのある、宇宙は形の決まっていない風船のようなものだと言われていたことを思い出しました。
昔々それを聞いた時、人体の中の菌を想像してしまいました。人体の中の腸に住む細菌。善玉菌あり、悪玉菌あり、日和見菌あり、それらが人間たちなのではないかと想像したのです。死ななければ外に出れないというのも同じです。
あの頃、10代だったか、20代だったか、野望がいっぱいあって、歴史に残るような仕事をしたいとか、記憶に残るような人間になりたいとか、夢見るように考えていました。
でも、これを想像したとき、どんな偉業を成し遂げても、所詮腸の中の話だと空しくなったのを覚えています。
今、老年になって、何にも成し遂げていない状態の中で、何にもしなくてよかったのではないかと自分を慰めています。ストレス発散のブログを書き、感動のユーチューブを上げ、家にある古物をネットショップで売り、身辺を片付けながら、人に優しく、楽しく生きていければ、十分だと思えてきます。宇宙のことを考えるとき、結局、人間ってその程度のものなのだという気がします。