2012年10月5日金曜日

忙しいと言葉尻を気にしている暇がない 

 実は私は、内にこもるタイプの人間なのです。後悔もいっぱいしますが、執念深く恨みがましい人間です。
  幸い息子はいませんので、嫁姑の確執をすることはありませんが、夫の母である今は亡き姑とは犬猿の仲でした。一言弁解させて貰いたいのですが、姑も同じ性格だったのです。そこに来て、その頃は二人とも専業主婦だったのです。つまり、いつも自分たちの感情にだけ向き合っていたのです。
  娘達が大きくなると、『お宅は娘さんでいいですね』とよく言われましたが、そんなことはありません。今でも言いたい放題言い合っていて、私は「絶対同居なんかしない」と公言しています。
  要は、言いたい放題言い合っている言葉尻が時々遠慮会釈もなく胸に突き刺さるのです。それは近くにいれば誰でも感じることです。じゃれ合っている子犬が時々噛まれて泣いているのと同じです。でも、対人恐怖症気味の私ですから、内にこもってしまうのです。そういう私の娘達ですから、やっぱりみんな内弁慶で近くにいるのです。いないと寂しいのでしょうが、摩擦が多いのです。
  そんな私が、ショップを始めて、ブログを始めて、『どうしたらお客さんが来るだろうか』、『本当にブログは公開されているのだろうか』、『なぜアメリカからトラフィックが来るのだろうか』などと夢中になっていると、娘達の言葉尻が余り気にならなくなって来たのです。
  『生きるってこういうことなのかな』と思いました。つまり、自分のしたいこと、おもしろいと思うことに夢中になっていると、他のことは余り気にならなくなって来るようです。
 『役者は親の死目に会えない』とよく言われますが。それだけ夢中になっているということですよね。他にも社会の第一線で夢中で仕事をしている人たちでは、物理的にも感情的にも親の死目に会えない人はたくさんいると思います。
  その後悔も恐ろしいことですが、でも、私は幸いにも六十代ですから、そのバランスの取り方を知っているつもりです。仕事を楽しみながらも、家族の居心地の良さに心を砕く。感情の棘が気にならなくなった分、大らかな気持ちで家族に付き合って行こうと思います。悪く言えば、あのピン芸人のように『受け流す』生き方でしょうね。
  これも一日二時間、『ああしよう、こうしよう』と夢中になれるショップがあるおかげです。その他の時間で家事もガーデニングも買物も運動もこなさなければならない。忙しいのです、主婦は。