2014年10月1日水曜日


今時、火の昔

 「これからの人は、生きづらくなって、大変だ」と娘にぽつりと言ってしまいましたが、考えてみれば、いろんなものが私の子供の頃と違ってきています。
 例えば、水。私の子供の頃は、井戸水でした。小都会に嫁いできて、長年住んでいますが、近くの湖水を飲料とした水は塩素消毒がきつくって、金魚も一日と持たずに死んでしまいました。それでも飲んでいました。子供たちの小さいときは、近くの山に水を汲みに通いましたが、ガソリン代を考えれば、買った方が安かったかもしれません。今はショッピングモールなどで、濾過した水を汲んできたり、買ったりしています。
 結構怖いのは火です。昔は神聖で、野焼きなど、有害虫を駆除し、何もかも清めてくれるイメージがありましたが、今は、野焼き禁止です。有害物質が出るらしいのです。建材だけではありません。雑草を燃すと、除草剤の残りが煙となって舞い上がるらしいのです。敏感な人はそれだけでも苦しがります。
 今はやりの薪ストーブ。遠赤外線が出て、暖かく、化石燃料特有のにおいもなく、憧れますよね。ところが、これも、松毛虫の消毒や、桜の木の消毒など、結構消毒された木があって、それにあたってしまうと、家中どころか、煙突の先の大気中まで、残留消毒薬の煙が流れ出てしまうのです。
 火は昔に比べてずいぶんと管理されてきていますが、もはや簡単に使えるものではなくなってきているようです。そうそう、家の近くに工業団地があるのですが、週に何遍か、ものすごい異臭があたりを襲います。風向きにもよるのでしょうが、広い工場の内部でやっていると、外に漏れ出ているとは気づかないのでしょうか。PM2・5に苦しんでいるのは中国人だけの話ではないのです。
 食べ物はどう注意していたらいいか、できるだけ、昔に近いと思われるものを探して買うしかありません。旅行に行ったとき、お土産の品質表示を細かく読んでいた私に、お店の人が、「そんなこと言ってるんだったら、食べないほうがいいでしょう」と、嫌みを言ったのは忘れられません。それほど、みんな保存料入りなのです。その方がお店にとっても安心なのです。
 我が家では畳を最初から使いませんが、抗菌作用のあるというのは要注意だと思ったのです。それでも時には、いくつか抗菌作用のあるというのを買って後悔したことがあります。例えば布団や枕なんかだめですよね。娘は何でも買ったら洗濯していますが、布団や枕は洗えません。これは多分、お店に何年もおいておけるようにするためなのかもしれません。ホワイトニング加工もお店のためですよね。
 更には、エボラ出血熱がアフリカで猛威を振るっていますが、パンデミックというのでしょうか、飛行機に乗る人が多くなって、多くの人が地球上を行き来するようになると、伝染病が広まりやすくなるのだそうです。