2017年2月16日木曜日

ジビエって何?

 この間、ジビエ料理のコンテストがあったとテレビで放送していました。実は前にも何回か聞いたことはあって,わかっているつもりでしたが,とっさに思い出せなくって,夫に聞いてしまいました。
 そうなんです,野生動物を使った料理のことだったんです。
 これも立派な食べ物のはずなのに,日本ではあまり見向きもされないで来たんですよね。知り合いのアメリカの人の旦那さんは,アラスカに鹿討とか,サーモン釣りに行くそうです。獲物は自宅に持ち帰って,冬の食料にするそうです。アイダホなので、冬は凍って天然の冷蔵庫になるのだそうです。「これでいつお客さんがきても大丈夫」と言っていました。冬の厳しいところでは買物もままならなかったのでしょう。その旦那さんはアイダホ生まれのアイダホ育ちらしいです。
 私は、今は町暮らしですが,生まれは田舎の村でした。罠にかかったイノシシの肉というのを一度だけ食べたことがありました。あの頃は山に罠を仕掛ける猟師さんがまだ健在で,猟銃の許可を持った人もたくさんいました。今は弟によると,猟師さんも減り,イノシシが山を下りて,畑や民家にえさを探しに入り込むと言っていました。
 昔は今みたいではなく、店も商品も少なく,加えて収入も少なく,食べ物の全部を買ってまかなうという時代ではありませんでした。家で鶏やコイを飼っていましたし,ヤギを飼ってその乳を飲んでいたこともありました。野菜はもちろん自給自足でしたが,山に行って山菜や茸採り,果ては薬草とりまで楽しんでやっていました。友達につきあって,松葉さらいに行ったこともありました。友達と遊びたかったので,どうしても行きたかったのです。
 町育ちの娘は,他人の山に入って山菜採りや茸採りをするのをひどくいやがります。原則的にはそうかもしれませんが,山はみんなのものだったような気がします。
 そうして今は肉も野菜も買うものになってしまって,それなりに安定供給され,値段も下がりました。今はジビエと呼ばれている野生動物や天然物の魚が珍しく、高いものになってしまいました。山菜もそうですね。
 これは老人の提案ですが,山菜採りや茸採り,野草取りの同好会などが発達すると、食べられる自然のものの知識が次の世代にも伝わると思いますが、いかが。