2017年12月15日金曜日

否定的に言う癖

 前に、『一言が抑えられるようになり』と書きました。抑えられなかった若いころは、押して知るべしです。
 私の対人恐怖症は、あの頃のpost-traumatic stress disorder ((略 PTSD))心理的外傷後ストレス障害の一種ではないかとこの頃思います。この言葉はもともとは軍人さんが戦場での経験が忘れられなくって起こる心理的障害のようです。それに比べたら、私のなんか耳垢にもなりませんが、それでも、歳を重ねるにつれ、埃のように心の中に積もってくるのです。
 最初はどんなところから始まったのかと考えました。子供のころです。テストの点数を考えるとき、できなかったと考えていれば、100点を取った時の喜びは大きくなり、悪い点を取った時の落ち込みは少なくなる。気の小さい私は落ち込みを少なくするためにいつも否定的に考えていたのです。テストって子供のころは日常茶飯事でしたから、沁みついてしまったのでしょうね。
 それがいいこともありました。子供たちの点数にも反映されて、一切文句は言いませんでした。でも、それが無関心となっていたことも否めません。夫に対してもです。
 つまりいつも自分に集中していて、誰かと気持ちを共有するということがなかったような気がします。自分の気持ちに反することがあると、パッと否定的な感情が出てきたように思います。だから、身近にいた家族や友人は被害を感じたことと思います。やがてその反応も感じで分かるようになり、怖くって、人にものを言えなくなり、対人恐怖症ぽくなったような気がします。
 それに気が付いて直すようになったのは、わずかながらも年金をもらうようになって、時間とお金にゆとりができてきてからです。
 広島カープを応援するようになり、若い選手たちを見ていると、みんな一様に「きっと出来る、やる」と言うのです。最初は『できなかった時の落ち込みが来るのではないか』と他人事ながら心配していたのです。でも、この頃は、ファンが、「元気を貰った」というのはこういうところなんじゃないかと思うようになりました。私も選手の皆さんに引きずられるように運動を続けられていますから。
 もう一つは日記のようなブログを書いているせいもあると思います。日記を書きなさいと子供のころに言われますが、生活の資を稼がなければならない忙しい毎日の中でいつの間にか忘れてしまうのです。それと同時に自分の心を見直すこともなくなり、自分流を押し通すようになってしまったのです。
 この歳になってやっと、少しずつ、否定的な一言が抑えられるようになり、人と話ができるようになりました。まだまだ自己中心的な癖は治りませんが、いつかは物事のいい面を見て、肯定的なことを言えるようになりたいと思います。例えば広島の緒方監督が、来年の開幕投手について、「全員に期待している」と言ったように、みんなに勇気を与えられるような。