前に見た時、感激して、イアン・リチャードソンのウキペディアを読んで書いたような気がします。
あれから二度ほど再放送があって、私は三度目の再放送に何とか時間を合わせることができました。
前回、『シャーロックホームズで泣いたのはこれだけ』と書きましたが、なぜ泣けたのかよくわかりました。
それは最終回のところです。
コナンドイルのお父さんは精神を患って施設に入っていました。預かっている弟を連れて、久しぶりにエジンバラにやってきたドイルは、ベル先生の事件の手助けをするとともに、お父さんを見舞いに行くのです。お父さんは、施設から出してほしいというのですが、もう家族では支えられない状態になっていたのです。で、弟には会わせないで、帰ろうとするドイルにベル先生が愛情をこめて言うのです。
『もうここのことは忘れなさい、今だけに集中して生きなさい』
『医学は手放してはいけない』。これは、孤独なベル先生が自分自身に言っているようでもありました。こういう表現のできるイアン・リチャードソンって、やっぱり名優だったのです。
それと、私は、これ、私に言われたような気がしたのです。
対人恐怖症の話は何度も書きましたが、私は、あまり楽しいことを思い出さないのです。何かのはずみで思い出すことは、いやなことばかり、時々、声をあげていて、我に返ると、恥ずかしい思いもします。二つ前に書きましたが、楽しかるべき学生生活もそうでした。後悔ばかりです。
この言葉いいですよね。