2018年5月18日金曜日

白帝城

 この頃、テレビの英国ミステリーがほとんど『見たやつ』になってしまって、『起きていると食べちゃうし』、と、夜は寝床で本を読むことにしました。すぐ手近にあった岩波文庫の三国志を読み始めたのです。七巻くらいあって、先は長いです。
 これって、全編戦争の殺人の話ばっかりで、読み始めたころはミステリーのほうがまだましと思えました。とぎれとぎれに読み続けていくと、誰が誰だかわからなくなって、誰が正義で誰が極悪人だかわからなくなってきます。あるエピソードでは性格の悪い人だと思っても、次には度量の深いところが書かれていて、テレビドラマなどでは、いつも主人公の劉備も、三巻に入った今までのところではあっちを頼り、こっちに付きしているところで、いつの間にか、第二夫人まで登場してきました。
 これって、あちこちで語られていた戦国歴史絵巻をどなたかが一つにまとめたもののようです。だから、広い中国全土の地図を見ながら、歴史書を片手に読むのが正解なのだろうと思われます。
 で、「そういえば、劉備玄徳が、戦いに敗れて頼った先の城の大きな拓本をネットショップに出していたんだっけ」と思い出しました。それが「白帝城」です。ネットで見ると、幻想的な長江三峡にあって、今はダムができて、島になっていると書かれてありました。
 読書は、まだそこまで行っていませんが、いつか佳境に入ることがあったなら、ネットで中国の景色を見ながら、読んでいくと、迫力が違うだろうなと思います。
 その長江三峡だけでも感激しましたから。