2018年5月3日木曜日

お葬式の帰りに

 近所で亡くなられた方がいて、世話好きなお二人が声をかけてくれたので、「じゃ、私の車で」とお誘いしました。事故後に買った例の軽です。何せ、世間に疎い私のことですから、包むお金とか、斎場はどことか、彼らにいろいろ教えてもらわなければお葬式に行くのも、大変なのです。
 で、無事に、お葬式が終わって、外に出て車のところに来ましたら、前輪がぺちゃんこになっていました。パンクです。『どうしましょう』、『お誘いして、かえって悪いことをしてしまった』と悔いることばかり。
 男性の方は「スペアタイヤがあれば、替えられるよ」と言ってくれ、探したがない。今はスペアタイヤはないのだそうです。私のようにやらない人は、あってもどうしようもないけど。
 女性の方が、「近所に知り合いの自動車屋さんがあるから、聞いてこようか」と言ってくれて、お願いしました。
 自動車屋さんがタイヤを持って行って修理してくる間に、三人で話しながら待っていました。
 「このところ、ヒノキ花粉が大量に飛んで、せき込みが激しかったから、病人ならなおさらだったのじゃないかな」と、自分の経験から、亡くなった人の闘病を推し量ったつもりが、二人とも、「咳なんか全く出ないよ」「風邪もひかないもの」というのです。
 『ええ』ですよね。『そんな鉄人、隣に住んでいたんかい』という感じです。
 「じゃ、便秘もしないの」と、このところの我が家の悩みの種である症状も聞いてしまいました。「全く」と声をそろえて言われました。「よく食べるよ」「いっぱい食べる」という答え。それ以上言葉もありませんでした。
 実はお二人とも、家庭菜園をしていて、お料理上手なのです。男性は糠漬けを自分でつけているみたいですし、女性の方はやっぱりお漬物を自分で作っているようです。二人から前にもらったことがあったのを思い出しました。
 で、私は、彼らの元気は野菜と食事から来ていると結論付けましたが、夫は二人とも、仕事をしていながら、菜園もしている、その運動量じゃないかと言います。
 とにかく、彼らは私たちにはないものを、つまり、風邪もひかない元気と人の世話までしてしまう、頭の回転を持っているのです。見習わないわけにはいきません。
 『でも、』とも考えます。『私は、昔から切り替えがうまくいかない人だった、つまり、頭の回転が速くはなかった。これは生まれついてのものかもしれない』とも思いました。