2023年5月17日水曜日

 勇なきなり

 久しぶりにこの言葉を聞いたような気がして、しかも『なるほど』と感心して、『ほんとうにそうだわ』と納得したのです。

 少し時間が経ってみると、本当にこんな言葉だったかと自信が無くなり、調べてみるとそんな記述は見つかりませんでした。そんなニュアンスに感じ取ったのかなと思いなおしていますが、何のことかというと、芸人のたむけんさんが(私は全く知らない人なのですが)

50歳を機にアメリカ移住に挑戦する、したという話です。 

 『30年ほど芸人をやってきて、そら、芸人の世界を出る寂しさはあります。でもね、寂しさがあるからと言ってそのままやったらそのまま。もし次の何かを求めるんやったら。今の状況のまま新しいことも欲しがるのは虫が良すぎる。仲間と離れたり、収入を失ったりするリスクを背負わないと次のものは得られないと僕は思うんです』中西正男氏の記事。

 『コロナで3年間、考える時間があったことが大きい。お金を貯めて60歳になってから行くのと、50歳ではまったく違う。「動かないと、もうアカン」と思ったんです。』

 この辺りの記事で、『新しいことを始めるには勇気がいる』と書いてあったような気がしたのです。これ、とても納得したんです。私も、70代ですが、やりたいこと、やらなければならないことはたくさんあります。後、2、3年で、家を修理するか、それとも身の丈に合った中古住宅を探すか、断捨離はどこまでするか、決断しなければならないことは山ほどあるんです。どれも一歩踏み出すには『勇気』がいるんです。もちろんリスクもあります。で、たむけんさんの挑戦は参考になると思いました。

 でも、ちょっと後になって、考えたら、これは確か、『義を見てせざるは勇無きなり』という言葉でした。調べたら論語の言葉らしいです。『「目の前に困っている人を見かけたら、 見て見ぬふりをするのではなく、手を差し伸べることの出来る人こそが、勇気を持った 人である」という意味だ。』と書いてありました。

 私のは「義を見てせざるは」ではありませんが、生活の中で一歩進むのにも勇気の必要なことは多々あることを考えさせ、背中を押してくれるたむけんさんの挑戦でした。