2024年1月3日水曜日

 アゼルバイジャンの山の中で

 私が食事時にサスペンスドラマを見ていると、娘が嫌がって回してしまう、それがこの『アゼルバイジャンの山の中』のユーチューブ動画です。

 これらは何本かあって、どれも人の手があまり加わらない素晴らしい景色の中で、中年から老年にかけての夫婦や家族がイヌやネコといったペットとともに生活し、家を整え、料理を作り、山仕事に出かけ、畑仕事に出かけ、そこでまた野外料理をするといった日常を映し出したものです。面白くもない日常の労働の動画ですが、それが美しい自然と、アゼルバイジャンという未知の国の人々の生活の流儀と食べものと結びつくと、いかにも新鮮でつい、一、二本は見てしまいます。

 そこに若い人が出てこないのがいかにも自然で、と思って視ているのですが、実際が何歳くらいなのかまったく分かりません。ロシアでの平均寿命が69歳くらいと言っていましたから、ここに出てくる人たちは、見かけより若いのかもしれません。

 で、何が言いたいかというと、ふと思ったのです、ここに住んでいたら、結婚は必ず必要だろうなと。家族や少なくとも家族の思い出なしにこんなところに一人で住んでいたら、どんなに自然が美しくても住み続けることは難しいのでは、いや出来ないと思いました。

 日本や多くの先進国でシングルライフが増えているのは、そこが都市化して、男の仕事、女の仕事の区別が無くなっているせいなのではないかと思いました。一人でも何不自由なく生きていけるのです。たとえば、料理をしたり、暖を取るのに、薪を集める必要はありません。食料を集めるのに、畑を作る必要もないし、家畜を飼う必要もありません。生活は一人ででもできるのです。

 これは幸せなことというべきか、少なくとも老人にとっては幸せなことなのではないかと思いました。