90歳の友人に学ぶこと
彼女と出会ったのは、7、8年位前、とにかくコロナ前の、亡夫がまだプールに入れて、お互いの健康のために、週に何回か通っていたころだったと思います。
思えばあのコロナ騒動で日常を壊され、体調不良になった人は多かったのではないでしょうか。あの時期を、ここに来れなくなった彼女はどうやって乗り切ったのでしょうか。
とにかく、私がここでのトレーニングに参加した3か月前、彼女に再会したのです。ほっとしました。ほっとさせるような人なんです。
何気ない調子で話をしてみましたが、彼女は私のことを覚えてはいませんでした。彼女は誰とでも気軽に話をする人でしたので、その人数も多く、当然と言えば当然だと思いましたが。
彼女は毎日ここでプールに入り、お風呂に入り、お昼のお弁当を食べて、ヘルストロンにかかり、少し昼寝をして過ごすようでした。
私は土日は休みましたが、彼女はここが開いている限りは休みなく来ているようです。
ある日、彼女とおしゃべりする機会があった時、私は彼女に、私が彼女を覚えていたことを話しました。「夫を早くに亡くしたこと」「息子に先立たれたこと」「お嫁さんと女のお孫さんと3人で暮らしている」と言っていたこと、さらに、「朝と昼はキチンとたくさん食べるけれども夜ご飯は食べない」と言っていたことなどでした。
「今でも夜ご飯は食べません」と、私の主張に同意するように言いました。
昔一緒に来ていた夫が亡くなったことを話したりする中で、私は彼女の長寿の秘訣のようなものを感じ取ることができたような気がしました。お仲間の一人が「あの人のまねはできない」と言っていたのですが、そんな難しいことでもないような気がします。
1、まず人と摩擦を起こすようなことをしないことです。それでいて、だれとでも気軽に話をしています。
2、規則正しい生活を乱さないようにしているようです。朝は4時起き。30分の散歩と畑仕事。朝食。ここにきて、プールとお風呂、マッサージ。昼食、昼寝。夕方迎えに来てもらって、夕食は食べずに8時には就寝。
3、もともとスポーツウーマンで、バレーボールをしていたと言っていました。
4、お医者さんにはかかっているようで、血圧の薬は飲んでいると言っていました。指圧帯のようなものも使っていました。私と違って、お医者嫌いではないようです。
5、ボケの傾向は全く見られませんが、便秘はないと言っていました。
今の私が見習えるのは規則正しい生活をするということのようですが、これとてもなかなか難しいです。少なくとも怠け心が起きたときは彼女のことを思い出して、心を奮い立たせています。