2023年12月3日日曜日

 悪いことばかり考えてしまう。

 昔、この言葉を何度か聞いた覚えがあります。言っていたのはお年寄りか病気がちの人だったと思います。

 なんでこの言葉を思い出したかというと、一週間前から、咳をしただけでも胸が痛くって、何もできなかったのです。マッサージのやりすぎだと思い当たる節があったので、この一週間、一切の運動を止めて、病人のように安静にしていたのです。おかげさまで、くしゃみをするとまだ痛みはありますが、他の動きには支障がないので、今日からまた運動計画の始まりです。

 ただでさえ、対人恐怖症等とうつっぽいことばかり言っている私なので、安静にしている間、頭に浮かんでくることがまさに『悪いことばかり考えてしまう』そのものだったのです。でも『小人閑居して不善をなす』の悪いことではありませんでした。

 昔、若いころに他の人がこれを言うのを聞いたときは、死のことかなと心の中で思っていたのですが、私の場合はそうではありませんでした。

 私の場合は、今までの人生の中でのいろんな罪悪のようなものが胸に去来して、脳をチクチクと刺すのです。後悔と言えば後悔かも知れませんが、自分にはどうしようもなかった。例えば、みんながやりたいと言っていたことを、私一人が「やりたくない」と言って、その計画が取りやめになった学生時代のこと。引っ込み思案でそれこそ自己中の私にはみんなと一緒に何かをするという選択肢は今でもないと思うのですが、今でも、皆さんのがっかりした顔が思い浮かぶのです。

 あとは、意図せずに押し倒してけがをさせてしまった時のこと。あのケガ、大丈夫だったかしらと何度も思い出すのです。

 閑だと確かに『悪いことばかり考えてしまう』。後悔は悪いことではありませんが、何もすることがないと、頻繁に出てきてこころを苛むのです。

 人間はやっぱり、今を一生懸命、心も体も動かして生きていないと、萎んでしまうのかなと思いました。